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半沢直樹の同期は語る「おれたちバブル入社組」の栄光と挫折と未来
夏野剛氏「『半沢直樹』は終身雇用や年功序列など日本の人事制度の弊害を際立たせて描いている」〔PHOTO〕本多治季
松田公太氏「『半沢直樹』は2話くらい見逃してしまったがあとは全部見た。周りの銀行員も全員見ていた」〔PHOTO〕村上庄吾

上司の大和田常務を論破し、土下座させた痛快バンカー・半沢直樹は「バブル入社世代」。入社後25年、世の中は激変した。半沢と同世代の会社員たちは今―。

「自分はラクして会社に入って、大して仕事もしてないくせに、飲みに行けば『野心を持て』とか大雑把な精神論ばっかりだ……」

『半沢直樹』効果でバブル入社組に注目が集まる中、本誌2年目の記者(23)はバブル組の先輩社員についてグチをこぼしていた。周囲でも、「実現するほどの実力を持っていないくせに思いつきでものをいう」「無意味におカネを使うことをかっこいいと思っている」など、バブル入社組への不満を耳にする。実際のところ、'87年から'91年にかけてのバブル入社組はどんな会社員人生を送ってきたのか。

ニコニコ動画を展開するドワンゴほか、様々な企業の取締役を務める夏野剛氏は'88年、早稲田大を卒業後、東京ガスに入社した。

「就職の時は完全な売り手市場。当時13行あった都市銀行はどこも1000人単位で採用をしていました。10年前までは200人しかとっていないのに、です。私も少ないほうですが4社から内定をもらいました。内定拘束に行くと、ある銀行では名前で出欠をとらず、頭数を数えて『1人足りないぞ』なんて大騒ぎしている。使い捨てみたいな採用だと思い、採用人数を40人ほどに固定していた東京ガスに決めたんです」

内定をもらった4社のうち2社は現在、統廃合などにより実質的につぶれているという。