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【独占インタビュー】ノーベル経済学賞受賞ポール・クルーグマン
日本経済は、そのときどうなるのか

〔PHOTO〕gettyimages

インタビュー・翻訳/大野和基

円安は続くのか

現在のオバマ大統領を見てもわかるように、アメリカはいま「決められない政治」の罠に陥ってしまっています。一方で日本は、自民党の安倍晋三氏が政権の座に返り咲いてから、これまで当たり前だった「決められない首相」というスタイルから突如として脱しました。先進国で唯一、「決める政治」への舵を切っているのです。

この日本経済に私は期待をしています。いまこそ、日本が世界の希望になれるチャンスなのです。

こう話すのは、米国プリンストン大学教授で、'08年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏だ。

このほど上梓した『そして日本経済が世界の希望になる』(PHP新書)では、日本経済を評価し、今後の日本や世界経済の展望を記している同氏。米国経済が揺らぎ世界各国への影響も懸念されるいまの状況でも、日本経済への期待は揺るがないと断言する。

いまの日本は先進国でもっとも興味深い国です。新しいことに挑戦し、現状を変えようとしています。

今年4月、黒田東彦日銀総裁は、マネタリーベース(日銀が供給する通貨)を2年間で倍増させるという「異次元の金融緩和」を打ち出しました。