政局
党首の器にない"お山の大将"渡辺喜美は 政界の孤児になってゆく
在りし日の江田憲司氏と渡辺喜美氏 [Photo] Getty Images

 先週、召集された臨時国会で衆院本会議場座席を見て驚いた。
 みんなの党の席を注視すると、前幹事長・江田憲司の席が後ろから3列目になっていた。各党の本会議席は議長席に向かって縦に配置され、最前列は初当選組、最後列は党首や幹事長が座るようになっている。
 江田は通常国会まで最後列で代表・渡辺喜美の隣に座っていたのだが、その席は幹事長・浅尾慶一郎になり、渡辺の列と江田の列の間、つまり後ろから2列目には初当選組の3人が並んでいた。

 この3人が党の役職に就いているという理由らしい。
 しかし、渡辺とともに立党し、二人三脚でみんなの党を育ててきた当選4回の江田に対してあまりにも冷酷な仕打ちである。リストラを進める企業で流行っている「追い出し部屋」ならぬ「追い出し席」のように映った。

ファクス1本で身内を切りまくる

 みんなの党内で進められている「純化路線」(渡辺)という名の「いじめ」はこれだけにとどまらない。
 江田に近い井坂信彦(当選1回、衆院比例代表中国ブロック)は臨時国会召集直前の10日、それまで所属していた経済産業委員会と科学技術・イノベーション推進特別委員会の委員を外された。

 しかも、それは党事務局から送られてきたファクスで知らされ、代わりに決算行政監視委員会と政治倫理審査会の委員を割り当てられた。経産委なら経産省関係の政策を勉強する機会に恵まれるが、決算行政監視委や政倫審では政策を磨くのは難しい。

 同じく江田に近い柴田巧(当選1回、参院比例代表)は17日、党倫理委員会の委員を外された。

 これによって、倫理委は委員長の小野次郎を除く4人の委員がすべて渡辺系の議員で占められるようになった。小野はかろうじて残ったが、渡辺は処分や離党の手続きの際に重要になる倫理委を掌中に収めた。その小野も参院国対委員長代理を外され、代わりに渡辺側近の松田公太が就いた。

 これに先立ち、渡辺は8月7日、江田を幹事長職から強引に外した。また、同23日、柿沢未途を適正な手続きを取らずに離党に追い込んだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら