[NBA]
杉浦大介「ヒート、コービー&レイカーズ以来の3連覇なるか」

~2013-14シーズン、3つの見どころ~

スリーピートの可能性

全米のNBAアリーナに間もなく再び火が灯ろうとしている。

「入団したときに思い描いた青写真がすべて現実のものとなった。苦しいこと、良いことを通じて成長し、2年連続で王座にたどりつけた。こんな素晴らしいチームの一員になれて幸せだよ」

 昨季のファイナルで2連覇を達成した直後、レブロン・ジェームス(マイアミ・ヒート)の感慨のこもったコメントが思い出深い。シンプルな内容だが、最終決戦ではサンアントニオ・スパーズに敗北寸前まで追い詰められた後だっただけに、より実感がこもって感じられたのだ。

 そのレブロンとヒートのメンバーたちは、今季、“スリーピート(スリー(3)とリピート(連続)を合わせた造語)”の偉業に挑むことになる。

 1960年代のボストン・セルティックス(8連覇)以降、ファイナル3連覇を成し遂げたのはマイケル・ジョーダンが引っ張ったシカゴ・ブルズと、シャキール・オニール、コービー・ブライアントという強力デュオを擁したロスアンジェルス・レイカーズだけ。マジック・ジョンソン、ラリー・バード、アキーム・オラジュワン、アイザイア・トーマスといった名選手も届かなかった3連覇を果たせば、ヒートは歴史に残るチームとして記憶されることになるだろう。

 ただ、その道のりは過去2シーズン以上に厳しいものになることも予想される。

 レブロンが絶賛した“素晴らしいチーム”は、今オフにはほとんど目立った補強策を講じなわなかった。昨季は故障がちだった第2スコアラーのドウェイン・ウェイドは来年1月に32歳となり、パフォーマンスが低下しても不思議はない。主力メンバーのマンネリによる緊張感の欠如も危惧され、同時に多くのライバルチームが力を付けている。

 昨季のイースタン・カンファレンス・ファイナルでヒートを7戦まで追い詰めたインディアナ・ペイサーズは、主力のポール・ジョージ、ロイ・ヒバートの2人がさらに成長しそう。去年はケガに泣いたスコアラーのダニー・グランジャーも戻ってくるだけに、ヒートにとって、より手強い存在になるかもしれない。