米国のデフォルト回避でディーリング相場再開
〔PHOTO〕gettyimages

日本時間の10月17日、米国債のデフォルトは、予想通り時間切れ寸前で回避された。それによって、当面のリスク要因が一つ消えた。ヘッジファンドなどの投機筋は、年末の決算までに収益を積み上げるべくオペレーションを再開したようだ。

もっとも多くの投資家は、今回の顛末を先読みしていたこともあり、デフォルト回避が確定する前から株式や為替のポジションを取る向きが多かった。そのため、実際にデフォルト回避が決まると、一部の投資家はむしろ利益確定のオペレーションに走ったようだ。

12月に本決算を迎えるヘッジファンドのマネジャー連中にとって、これから11月の半ばまでが勝負の期間となる。恐らく、米国をはじめとする先進国の株式や、ユーロ・ドル、ドル・円などのオペレーションをさらに積極化させることだろう。

政治機能低下は国の地位を低下させる

その合意を冷静に評価すると、単に問題を数か月先送りしただけで問題の解決ではない。むしろ、来年1月以降、今回と同じように与野党間の対立が起きることは避けられない。問題は、米国の政治機能が大きく低下していることだ。

今回の米国のドタバタ劇を見ると、オバマ大統領はひたすら"オバマケアー"に固執する一方、野党共和党の保守強硬派の"ティーパーティー"は、「自説を曲げて妥協するぐらいなら、米国債をデフォルトにする方がまし」との暴論を唱えた。まさに子供の喧嘩に等しい。

米国の政治機能の低下は、一時的に米国債の信用低下懸念を増幅しただけでない。長い目で見ると、米国経済の活動低下を誘発したり、米国の国際社会における地位を下落させる。それほど政治の機能は重要なのである。「政治のはっきりしない国の株式は変えない」という格言めいた言葉もあるほどだ。

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