米国政治の正常化を期待する金融市場の切なる願い
〔PHOTO〕gettyimages

最近、金融市場の参加者から、「米国の政治力の低下が心配」という声をよく耳にする。債務上限や2014年度新予算の協議が難航するなど、米国の政治に対する不安が目立っており、それが金融市場に重要な不安定要素となって圧し掛かっているからだ。

その背景には二つの要素がある。一つは、オバマ大統領のリーダーシップに懸念が出ていることだ。同氏はシリアの軍事介入やFRB議長等の件で失点を重ねており、支持率の低下が目立っている。既に大統領としての機能不全化="レームダック化"が指摘されている。

もう一つは、野党である共和党内部で、極右勢力と言われる茶会党の勢力が台頭していることだ。茶会党の中には、「妥協するよりも米国のデフォルトを選ぶべき」との過激な意見もある。しかもその茶会党が、共和党内で重要な影響力を持つに至っているという。

金融市場は米国政治の正常化を催促

足許の金融市場の動きを一言で表現すると、「米国政治の正常化を催促している」と言うことが出来るだろう。共和党から妥協案が提示されると、一時的に株価が堅調な展開になったりする。

それは、投資家が大統領と共和党の節度ある協調を願っている証拠とも言える。つまり、金融市場は、米国の政治に対して「早く正常化してほしい」と期待を表しているのである。ある意味では切なる願いと言ってもよいだろう。

一方、オバマ大統領と共和党の対立がそう簡単に収束するとも思えない。大統領自身の指導力に陰りが出ていることや、共和党内部の強硬勢力の発言力が高まっていることを考えると、米国の政治力低下の根は深いからだ。

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