NPO法人Light Ring.代表石井綾華氏に聞く ~20代のうつ病の現状と周囲の"支援力"を高める重要性~
[左] イケダハヤトさん(プロ・ブロガー)、[右] 石井綾華さん(NPO法人Light Ring.代表理事)

イケダ: まず「ソーシャライズ!」についてですが、"ソーシャルメディアとソーシャルグッド"というものがどのような未来を描いていくのかについて発信しているカテゴリーです。

その中で、NPO法人Light Ring.(ライトリング)の活動もソーシャライズ!のテーマと合致すると思い、今回は代表理事の石井綾華さんをお呼びしました。

石井: よろしくお願いします。

若者が若者を支える仕組みづくりを行うNPO法人Light Ring.

イケダ: まずは、Light Ring.がどのような活動をしているのかを伺ってもいいですか?

石井: Light Ring.は、増え続ける20代の自殺問題に対して「若者が若者を支える仕組みづくり」を行っているNPO法人です。自殺問題というと、まだ自殺者が年間3万人以上いると言われ、数だけ見れば40~50代が多いのですが、自殺率としては20代が増え続けている現状です。

そこで団体では、うつ病になる方を未然に予防するための事業を行っています。現状を整理してみると、うつ病を背景に自殺する20代が1日6〜8人いると言われています。もちろん様々な自殺の原因がありますが、特に人間関係を由来としたうつ病が自殺に絡んでくることが多いです。就職ができず追いつめられて孤立する20代が増えていたり、SNSの時代に人間関係が希薄になり、悩みを吐き出すことができなくなる人も増えています。

また、これまでのメンタルケアというと、カウンセリングや病院などの患者を待っているケアが主流でした。しかし、多くの人がそこに行かないという問題があり、特に若い人では、カウンセリングを受けることに弱者感や敗北感を感じてしまう人もいます。

そこで、専門家ではなく友人や恋人による身近な支援が重要な対策になるのではないかと考えています。現状は病後の取り組みが多く、1次~3次予防がある中で、Light Ring.は1次予防にフォーカスしているのです。具体的には、悩んでいる人ではなく、悩んでいる人のそばにいる友人や家族の"支援力"を高めることを主眼に置いて活動を行っています。

イケダ: 悩んでいる人の周囲にいる人にアプローチすることが予防につながるということなんですね。

石井: そうですね。支援者の中には、近づきすぎてどうしたらよいか分からないことと、逆に遠すぎて何をすればよいのかわからないという2つのパターンがあります。そこで、スキルアップとコミュニティ事業の2軸で支援力を高めるスキルや知識の提供を行うのが現在のLight Ring.の活動です。

イケダ: 近すぎるというのは、具体的にどういうことなんでしょうか?

石井: たとえば、夜中に電話がかかってきた時に朝まで対応してしまい、寝れないで会社に行っているとかですね。こういう支え方では、一緒に倒れてしまうのでよくないんです。そのため、支援者同士で集まり、悩みやノウハウを共有するシェアタイムなどもつくっています。

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