ブルーバックス
『読解力を強くする算数練習帳』
考える力を磨く文章題の傑作選
佐藤恒雄=著

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学ぶ楽しさ、理解できる楽しさ、解く楽しさが実感できる

算数の文章題には、国語の教科書にのっている
文章を読む以上に生きていくために必要な読解力、
論理力を養う要素がぎっしり詰まっています。
わずか数行の問題文とバカにしてはいけません。
この一冊を読みこなして文章題を解く力を鍛えれば、
どんな場面でも対応できる考える力が身につくはず!


はじめに

算数や数学を解く力とは

 算数や数学の問題を解くとき,皆さんはどんな行動をとりますか。多くの方々は反射的に(または意識して),

 ①問題文を読んで,題意を分析し,
 ②題意を自分の言葉に言い換え,
 ③解答の目標を設定し,
 ④答案を作成する

という, 4つの行動をとっているのではないでしょうか。じつは上の4つの行動をとるためには,次のような力が必要とされています。

 ①の「問題文を読んで,題意を分析する」には,「問題文を読みこなす力」(読解分析力),②の「題意を自分の言葉に言い換える」には,「内容を自分の言葉に置き換える力」(翻訳力),③の「解答の目標を設定する」には,「解答に向かって目標を設定できる力」(目標設定力),④の「答案を作成する」には,「解答を作成する力」(遂行力)というようにです。

 そしてこれら4つの力が有機的に融合することによって,適確に問題を解くことができるようになるのです。

 では①~④の力とはどんなものなのでしょうか。上の4つの力をさらに詳しく分析すると,①の読解分析力はさらに次の3つの力,「問題の構造を分析する力」,「条件を把握する力」,「定義・定理・公式などを復元する力」からなっています。これらの力は,算数を学ぶ際に必要な力です。

 ②の翻訳力は,次の3つの力,「文字を使いこなす力」,「図やグラフを使いこなす力」,「文章あるいは式を言い換える力」からなっていて,こちらも算数の問題を解く場合に重要な力です。

 ③の目標設定力は,次の3つの力,「数・式・図などの特徴を見抜く力」,「類似問題を連想し利用する力」,「具体化して様子を見る力」からなっていて,算数の解法を応用した,論理的な問題を解くときに必要になります。

 最後の④の遂行力は,次の3つの力,「手法を選択する力」,「目標に向かつて展開する力」,「設問を活用していく力」からなり,目標に近づくための計算力,式を変形する力,つまり広く社会生活を送る上で,いろいろな状況に対応できる力といえます。

 以上の12個の基本的な力が,問題を考え,解決するときに活用される力なのです。