ブルーバックス
『ネットオーディオ入門』
オーディオ史上最高の音質を楽しむ
山之内 正=著

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ハイレゾ音源に感動しよう!

「スタジオマスターと全く同じ音源」という、オーディオファンの夢がとうとう実現した。それがハイレゾリューション(ハイレゾ)音源であり、それを可能にしたのがネットオーディオです。ハイレゾ音源を中心に、ネットオーディオの導入方法と使いこなしを分かりやすく解説します。


はじめに

 音楽を聴く方法がいくら多様化しても、音楽体験の質まで向上するとは限りません。いまほど手軽に音楽を聴ける時代はこれまで経験したことがありませんが、見方によっては音楽の聴き方が浅く広くなってしまったとも言えるでしょう。いつでもどこでも好きな曲を聴けるようになった代わりに、ライブコンサートを除くと、本当に感動する機会が減ってしまった気がします。

 そんな逆転が起こるのと同時に、趣味としてのオーディオは以前よりも低調になってしまいました。手軽さ優先の時代が到来したことの裏返しです。「本当に良い音を聴こうと思ったら、高額でマニアックなハイエンドオーディオに手を伸ばすしかない」と嘆く音楽ファンの声が聞こえてきそうです。たしかに、手頃で音の良いオーディオ機器が以前に比べると少なくなってしまいました。

 パソコンは音楽にとって両刃の剣のような存在です。CDを取り込めば場所を選ばず好きな曲を聴けますが、さて音質はどうでしょう。音楽再生ソフトの使い勝手は昔より良くなりましたが、CDプレーヤーのような直感的な操作はいまだに実現しません。便利だけど音が悪く、操作もなじみにくい。パソコンで音楽を聴くには我慢や妥協が不可欠だとしたら、音楽を聴くことがストレスの原因になりかねません。まさに本末転倒ですね。

 しかし、良い音で音楽を聴くのを諦めることはありません。それどころか、方法を上手に選びさえすれば、いままでとは桁違いに快適で上質な音楽生活を目指すことができます。その方法とはなにか。ズパリ答えを言うと、ネットワークやパソコンを活用して良い音と快適な使い勝手を同時に手に入れる「ネットオーディオ」と呼ばれる手法がそれです。本書のテーマは、ネットオーディオと従来のオーディオをうまく組み合わせて、オーディオの趣味を深めることです。趣味としてのオーディオがいったん低調気味になったことはたしかですが、これからはネットオーディオをきっかけに再びオーディオの人気が盛り上がることが予想されていて、すでにその兆しが見えています。

 ネットオーディオを実現する環境はこの数年の間に実現したものなので、まさにいまが取り組むべき絶好のチャンスと言えるでしょう。音源をディスクからハードディスクに移す時間など、多少の準備が必要なので、早く始めるに越したことはないと考えてください。もしもすでにたくさんの音源をパソコンに入れているなら、それらの音源を高音質で楽しむ絶好のチャンスです。

 また、ネットオーディオにはいくつかの新しい側面があり、これまでの音楽再生とは異なる概念や操作方法などに慣れる必要があります。パソコンに音源を取り込んだり、ネットワーク経由で音楽信号をやりとりしたりすることはその一例です。それらの方法にはどんなメリットがあるのか、本書ではその裏付けとなる背景やコンセプトについてもできるだけわかりやすく紹介します。
 

著者 山之内正(やまのうち・ただし)
1960年、横浜生まれ。東京都立大学理学部物理学科卒業後、オーディオ専門誌の編集を経て1990年に独立。オーディオとデジタルAVの専門誌やウェブサイトを中心に執筆。趣味は国内外でのオペラ鑑賞、コントラバス演奏など。著書には『図解 インターネットで変わる音楽産業』(アスキー)、『はじめて愉しむホームシアター』(光文社)など。
『ネットオーディオ入門』
オーディオ史上最高の音質を楽しむ
山之内 正=著

発行年月日:2013/10/20
ページ数:192
シリーズ通巻番号:B1835

定価:本体 800円(税別)
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(前書きおよび著者情報は初版刊行時点のものです)