手作りの木製IT機器:仏メーカーが比較的手頃な価格で提供

Oree社のHPより

手作りのIT付属製品などを手掛けるフランスのメーカー、Oreeが先日、日本で新商品の発表会を開いた。今、欧米で話題となっている木製のトラック・パッドやキーボード、スマートフォン・ケース、さらにはスマホを置くだけで充電できる木製/大理石のワイヤレス充電パッドなどが展示された。

日本でも既にキーボードやスマホ・ケースなど木製のIT付属製品は珍しくないが、Oreeの特長はシンプルな木材の内部にかなりのハイテクを実装したことだ。

たとえば今月、発売予定の「Touch Slab」は、メープル/ウォールナットの一枚板から作られたトラック・パッド。人体の静電気と木材の微小な電気伝導率を利用して、ユーザーの指のジェスチャを検知し、それによってパソコンやタブレットなどを操作できる。対応OSは、マックとウィンドウズの両方。

「Wireless Power Sleeve」(手前)と「Wireless Power Pebble」(奥)

また「Wireless Power Sleeve」は、木材と皮を組み合わせて作られたスマホ・ケースだが、単なる保護用ケースにとどまらない。これを別売りの充電パッド「Wireless Power Pebble」の上に置くことで、元々、ワイヤレス充電機能のないスマホでもワイヤレス充電できる。iPhone 5、同5S、Galaxy S4に対応している。

滑らかな使い心地の木製キーボード。その手前にあるのが「Touch Slab」

流れ作業により製造コストを抑えた

Oreeが製造拠点を構える南フランスは、高度な技術を備えた家具職人が大勢いることで有名だ。彼らが受け継いできた伝統工芸技術と最新の加工技術を融合させることで、「自然のマテリアルを使い、美しく、長く使えるユニークなデザイン機器を作りたい」(同社デザイナーのFranck Fontana氏)としている。

同社の製品は完全な手作りだが、製造工程に一種の流れ作業を取り入れることで、同業他社よりも製造コストを抑えることができたという。たとえば現在、日本で発売されているパソコン用の木製キーボードは概ね8万円前後だが、Oreeの場合、同じく高品質の木製キーボードを2万円で提供する。筆者が手にとって使ってみた限りでは、キー操作は滑らかで、木材独特の温もりを帯びた質感も悪くなかった。

同社は今月11日~20日まで、アンスティチュ・フランセ東京(東京都・新宿区)でポップアップ・ストア(一時的販売店)を開いている。ただし今回販売するのは木製キーボードだけで、他の製品は注文を受けるだけとなる。特に木製トラック・パッドは今月21日に発売予定だが、現在、製品の最終調整中で、場合によっては発売が来月以降にずれ込む可能性もあるという。

著者: 小林雅一
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