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2020年東京五輪 新国立競技場 どう考えてもいまのデザインは無理でしょ!原発汚染水よりもっとヤバい問題かも

オリンピックが東京に決まったはいいが、じつはいま、深刻な問題が持ち上がっている。建て替えが確定している新国立競技場、このままでは完成しないというのだ。いったい、どうなってしまうのか。

大きすぎて建たない

「初めて新国立競技場の図面を見たとき、驚きましたよ。JR総武線の線路をまたいで慶應病院のほうまで構造が伸びていたんですから」(国立競技場関係者)

東京オリンピックのシンボル、新国立競技場。開閉可能な屋根に宇宙船を思わせるような流線型のフォルム—五輪招致のための最終プレゼンの場で、スクリーンに映し出されたその姿に目を奪われた人も多いだろう。インパクトあるデザインが、東京の五輪招致に一役買ったとの見方もある。だが、いくら斬新といっても、スタジアムの中に総武線が走っているって……。

「さすがに、その事実を知り、図面は描き直されたようですけどね。8月末の段階では、線路にかかっていた部分は削られていましたから」(前出・競技場関係者)

この奇抜すぎる建物をデザインしたのは、ザハ・ハディド氏(62歳)。53歳のときに「建築界のノーベル賞」とも呼ばれるプリツカー賞を女性で初めて受賞した天才的な建築家だ。ザハ女史は本誌の取材に対し、自信満々にこう語る。

「まずは、観客がアクセスしやすいという面で最高のコンディションを提供するための設計を考えました。貝殻のコンセプトも入れています。立地のことも熟慮し、周囲の景観と優しくかみあうようにすること、そして観客の流れも美しくできるようにしたのです」

が、しかし。ザハ氏はこんな不吉な異名も持っているという。「アンビルトの女王」—つまりは〝建たない〟建築家、である。

「とにかく彼女のデザインは奇抜で目立つ。なのでコンペでは強いのですが、さまざまな理由で通った案が頓挫し、実現しないことが多いことでも評判なんです」(都内事務所に勤める一級建築士)

これを証明するかのように、すでに決定している彼女の案について「このデザインでは建てられないのでは」という意見がこのところ噴出しているのだ。

事の発端は、世界的な建築家・槇文彦氏の発言だった。今年8月、日本建築家協会の機関誌『JIAMA GAZINE』に、新国立競技場の計画を根本的に見直す必要があるとの論文を発表したのだ。今月11日には、著名な建築家が集い、新国立競技場案を議論するシンポジウムが開かれることになっている。いま、競技場がフクシマの汚染水よりも深刻な問題になりかねない状況なのだ。