反社会的勢力と取引を繰り返す 懲りないみずほ銀行の4つの構造問題
[Photo] Bloomberg via Getty Images

 「持ち株会社と銀行の取締役会には私も出席し、問題を知りうる立場だった。しかし、その問題が議論された記憶がなく、提携ローンのスキームや問題の所在を私自身が認識するに至らなかった。私自身にも責任はある」---。

 系列信販会社オリエントコーポレーション(オリコ)を通じた暴力団への融資を2年以上にわたって放置していた問題について、みずほ銀行の佐藤康博頭取が先週(8日)の記者会見でこう釈明した。
 これにより、報告が常務止まりで対応が遅れたという当初の説明がまったくのでたらめだったことが明らかになった。

 経済・金融界は、誰が取引の放置を指示したのかといった真相究明の行方や、会長、頭取を含めた経営責任、金融庁の追加の行政処分の行方などを固唾を呑んで見守っている。

オリコを通じての約2億円の融資を放置

 それにしても、前身の第一勧業銀行で時の会長が自殺する騒ぎまであったにもかかわらず、いまだに反省もなく、みずほ銀行が反社会的勢力との取引を繰り返す背景には、いったい何があるのだろうか。
 今週は、同行の4つの構造問題を点検してみよう。

 今回の不祥事は、みずほ銀行が2010年12月、オリコを通じて暴力団の構成員に対して230件、約2億円の融資をした事実を把握しながら、資金の回収も契約の解消もせず放置したというものだ。

 この不祥事を咋2012年12月からの検査で把握した金融庁に対して、同行は問題の存在を担当常務までしか報告しておらず、対応が有耶無耶になったと説明。
 これに対し、今年9月27日になって、金融庁が業務改善命令を発して改善計画の提出を求めたことから、改めて社内調査が行われて歴代の頭取ら経営のトップにも報告があがっていたという実態が明るみに出たのだ。

 当初は、相手が暴力団の構成員とはいえ、ノンバンクを介した中古車購入のための提携ローンで、1件当たりの融資額も約80万円と規模が大きくないことから、それほどの騒ぎにはならないとの見方も少なくなかった。

 しかし、今月8日夕方に緊急記者会見した佐藤頭取が、

(1)そもそもの発端が2010年の元頭取の指示に基づく内部調査にあったこと
(2)経営トップに対する不祥事の報告が「合計8回」にわたったこと
(3)元頭取だけでなく前頭取や現頭取も「知りうる立場」にあったこと
(4)佐藤頭取自身にも「責任はある」と認めたこと

 などから、騒ぎが一気にエスカレートした。

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