蔵相には縁遠かった総理の系譜vs.財務省 消費増税を巡る仁義なき代理戦争
[Photo] Bloomberg via Getty Images

9月18日。

安倍(晋三)総理が動きました。
麻生(太郎)副総理から法人税減税を検討した結果を聞くためでした。

麻生「法人税減税は難しい」

あらためて受け入れられない意志を伝えた麻生副総理。これに対して、安倍総理は

安倍「デフレ脱却のためには、次元の違うものをやらなければならず、法人税減税がきわめて重要だ。復興特別法人税の廃止に向けて、知恵を出そう」

安倍総理は、想定通り、実効税率引き下げへの抵抗が強いと感じ取り、切り札の復興特別法人税を出したのです。

近年まれに見る出来のNHKスペシャル

 10月5日(土曜日)夜9時から放映されたNHKスペシャル「消費増税ドキュメント―安倍政権中枢で何が…」を起こしたものである。
 同番組は、安倍首相が1日夕、官邸で行った記者会見で2014年4月1日から消費税を現行の5%から8%にすると発表した4日後のもので、近年まれに見る秀逸なものだった。

 新聞各紙はもちろん首相の消費増税決断翌日から、事前の総力取材に基づく検証記事を掲載した。
 だが、消費増税を巡る2ヶ月の攻防を迫ったNHKスペシャルは断トツであった。

 まず指摘すべきは、映像の強みが遺憾なく発揮されていたことだ。9月上旬(官邸詰記者)、記者会見前日(政治部記者)、そして会見直後(官邸詰記者)の3回、安倍首相に単独インタビューしている。

 そこには微妙に異なる安倍首相の表情が映し出されていた。

 会見直後のそれには、明らかに達成感が見て取ることができた。
 だが、最初のインタビュー時には、髪の毛が逆立ち、疲労感が隠せなかった。
 9月上旬のロシア・サンクトペテルブルクで開催されたG20(主要20ヶ国)・地域首脳会議)出席、アルゼンチン・ブエノスアイレスでのIOC(国際オリンピック委員会)総会出席と、強行日程の外遊が続いたこともあっただろう。

 それにしても、このように最高権力者の微妙な表情を映し取ってしまう映像の凄さを改めて認識した。
 さすがNHKと言うべきなのか。

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