汚染水問題にひそむ課題---抜本対策の問題点と国費投入の懸念事項について

2013年10月09日(水) 馬淵 澄夫
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東電の救済スキームを定めている原賠支援機構法の附則6条は、2項で、「早期に」「原子力事業者の株主その他の利害関係者の負担の在り方等を含め(略)この法律の施行状況について検討を加え、(略)必要な措置を講ずる」としている。

これらは民・自・公・たち日の4派共同提案による修正協議の結果により2011年8月10日に成立したものである。さらに、参院において附帯決議で「『早期に』は、二年を目途」と確認されている。すなわち、この原賠支援機構法はすでに政府による見直しの期限が8月に到来しているのである。安倍政権は、自ら共同提案した見直し規定による見直しを放置してはならない。

原賠支援機構法に定められている見直しは当然行わなければならないし、新たな国費投入についての議論も前述のように、リスクの最小化と多重防御のためには検討しなければならない段階にきていることはもはや論をまたない。

そして、その時には2年前に法定された救済スキームの抜本的見直し、すなわち事故収束に向けた費用負担の在り方、国の関与、東電の株主責任、銀行の貸し手責任などが改めて問われることになる。当時の立法議論の時に課題となった一般担保付社債である電力債の扱いを含め、現実的かつ公正な見直し策を検討していく必要がある。いったん先送りされた課題が、今また、汚染水問題にひそむ課題として浮上しようとしている。

そしてそれこそが、一向に収束の兆しを見せることのない事故対処の本質的課題であることを忘れてはならない。

 

 

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