汚染水問題にひそむ課題---抜本対策の問題点と国費投入の懸念事項について

2013年10月09日(水) 馬淵 澄夫
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粘土遮水壁による「第二壁」の提案

5月30日の汚染水対策委員会の報告書では、「平成32年頃(略)には、比較的高い遮水能力を持ち、維持・管理が比較的容易な粘土による遮水壁へと入れ替えを行うことも検討すべき」とした。

また、「凍土による遮水壁を、大規模にかつ長期間にわたって運用した前例はなく、今後の検討次第では設置が困難となる場合もあり得る。その場合には、粘土による遮水壁の設置を検討するべき」としている。

凍土遮水壁がFSの結果、駄目であればその時点で粘土による遮水壁を検討、さらに凍土遮水壁が設置されたとしても今から7年後には維持管理が容易な粘土遮水壁に入れ替える、というものだ。

今から7年後に粘土による遮水壁を設置するのであれば、なぜ今から着手しないのか。設置には、少なくとも約2年はかかる。

そこで私からの提案は、凍土壁に先ほど議論したような課題があり、今後うまくいくかどうか分からない(さらには本当にうまくいっているかどうかをモニタリングする方法がない)中で、それをバックアップする対策を講じるべきだというものだ。

具体的には、私が2年前の総理補佐官当時、基本仕様まで固めていたベントナイトスラリーウォール、すなわち粘土による遮水壁設置を、凍土壁を囲む形での「第二壁」として、今すぐ着手すべきと考える。

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