賢者の知恵
2013年12月31日(火) 週刊現代

実例集 こんなに恐ろしい定年ビンボー
退職金なんてあっという間になくなる 離婚は最悪の選択

週刊現代
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第1部 貯金がどんどんなくなる——これが現実です
あ然こんなにカネがかかるなんて!

上司から叱られ、部下から陰口を叩かれるのもあと数年。バラ色の余生を謳歌しよう—そうは問屋が卸さない。あなたの軍資金はすぐに尽き果ててしまう。悲哀に満ちた「定年ビンボー」物語。

想定外の出費はこんなにある

「こんな定年生活を送るはずじゃなかったのに……」

河田宗助さん(72歳、仮名、以下同)が天を仰ぐ。大手私鉄会社に勤めた後、退職金の大半を費やし自宅を改築した彼は、すでに貯蓄していた1200万円弱を銀行員に勧められるまま、投資信託へつぎ込んだ。

「配当金を期待しての投資でしたが、全然儲かりませんでした。結局、銀行の手数料稼ぎに利用されただけなんですよ。頭に来て1年で解約したので、百数十万円の損失が出ました」

退職直後こそ失敗したとはいえ、企業年金と公的年金を合わせて月二十数万円の年金も支払われ、同い年の妻との生活に限れば、さほど不自由はないはずだったのだが—。

「5年前、音信不通だったひとり息子がアジア人女性と赤ん坊をひき連れて、わが家に転がり込んできたんです。息子は学生の頃から役者になると定職につかず、『インドへ映画の撮影に行く』などと言っては、私のいない隙に妻から小遣いをむしりとっていました。転がり込んだときも無職同然で、いまだに家でゴロゴロ。息子はもう50歳ですよ!年金だけで家族5人が生活していますが、中の上くらいだった生活が一転、下の中になりました」

それからは、会費が1万円かかるからと同窓会や会社のOB会を欠席し、最低3000円はかかるからと地域の会合などにも出なくなった。会社の後輩と会ったときも、最初のうちはたまたま持ち合わせがないとごまかしていたが、最近では体調が悪いとウソをつき、人付き合いそのものを避けるようになったという。

「昔から鮮魚に目がなく、『寿司はカウンターで食うもの』と偉ぶってきた私の御馳走は、月1回、孫と食べる回転寿司。夕食の缶ビールは5年前から1本に減らされ、680円の刺身盛り合わせパックに入っている12切れを、4切れずつ小皿に分け、3日かけて食べる毎日です……」

一方、月の年金16万円と預貯金を頼りに、トップセールスを誇った住宅販売会社を昨年退職した倉吉貞広さん(61歳)も、定年生活を悠々自適に過ごしたい想いを叶えられなかった。

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