フォスターケアに関する米国での活動事例から、日本の里親制度を考える
fosterclubのトップページより

毎年10月は日本の「里親月間」。病気や経済的困窮などさまざまな事情により親元で生活できない子どもを家庭に迎え入れて養育するという「里親制度」が1948年10月発足したことにちなみ、厚生労働省によって定められています。

欧米では、親権者は実親としたままで、家庭で養育できなくなった子どもを里親が一時的に養育する「フォスターケア制度」が広く活用されてきました。日本の「養育里親」に相当するものです。

米国では、約40万人の子どもたちがフォスターケアを受けていると推定されており(2011年9月末時点・米国保健福祉省データ)、これは、日本で里親の養育を受けている子どもの数(2011年3月末時点で3,876人・厚生労働省調べ)の100倍超に当たります。このような背景から、米国では、フォスターケアのもとで養育されている子どもたちの健全な育成に向けて、様々な取り組みが行われています。

共同体型フォスターケアモデルの確立と実践

米ワシントン州シアトルを中心に展開している非営利団体「Mockingbird Society」(モッキンバード・ソサエティ)は、里親経験の豊富な"ベテラン里親"がハブとなって、同じ地域で生活する他の里親や家族を日常的に助言・支援するとともに、コミュニティ全体を、ソーシャルワーカー・心理カウンセラーといった専門家や支援団体がサポートするという「モッキンバード・ファミリー・モデル(Mockingbird Family Model)」を確立しました。

フォスターケアにおける深刻な課題として、「里親のストレスと孤立」が長年指摘されてきましたが、このモデルによって、里親同士のつながりを深められるのみならず、子どもを中心とした里親家庭をコミュニティ全体で支え、見守ることができると期待されています。

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