険しくなった消費税率10%へ道 切り開くのはアベノミクス改め"アベノタックス"だ!
Buy my Abenomics!! [Photo] Bloomberg via Getty Images

 安倍晋三首相が先週、消費税の8%への引き上げとセットで、大盤振る舞いを、それも企業向けを中心にしたばらまきを決断した。
 これによって、2015年秋に予定されている消費税の10%への税率引き上げに暗雲がたちこめてきた。

 一連の騒動で最も目立ったのは、アベノミクスという名の経済成長政策の賞味期限を少しでも引き延ばしたいという首相の本音だ。

 ただ、これには、「税と社会保障の一体改革」を合言葉に財政再建を進める消費増税の狙いとどうしても相容れない面がある。

アベノミクスから"アベノタックス"へ

 もし、首相が成長重視の経済政策を継続したいのなら、今後は、財政再建一辺倒の消費増税路線を改めて、成長と財政再建の両立を狙う「アベノタックス改革」戦略を模索してはいかがだろうか。

 すったもんだの末、見込みより遅れたばかりか、増税の必要性を疑いたくなるような大盤振る舞いがセットになった。
 とはいえ、首相が消費税の8%への引き上げを決断したことそのものは高く評価したい。
 これによって、当面は、日本の財政に対する海外や市場からの信任が保たれるはずである。
 10兆円あまりの税収がある現行税率5%の消費税を来年4月から3%引き上げて8%にする代わりに、増収分にほぼ匹敵する6兆円規模の大盤振る舞いをするのならば、そもそも、この時期に増税する必要がなかったのではないか、という疑問が生じるのは自然である。