今月は、フランク・ミュラー、メカニケ・ヴェローチ、ジャガー・ルクルト、の新作をご紹介!

Text by Tetsuo Shinoda
Photographs by Takashi Nishizawa(flat)

FRANCK MULLER クレイジー・アワーズ10th アニバーサリー
【DATA】 ステンレススティールケース&クロコダイルストラップ、ケース縦48.5×横35mm、自動巻き、日常生活防水、¥2467500、発売中。フランク・ミュラー ウォッチランド東京03-3549-1949

時計師フランク・ミュラーの哲学が宿るコレクションに限定モデル登場

まずは文字盤をじっくりと眺めてほしい・・・。ビザン数字のインデックスが、ランダムに配置されているのが分かるだろう。2003年に初代モデルが発表された『クレイジー・アワーズ』コレクションは、時針をジャンプさせて時を刻んでいくユニークな機構が特徴。固定概念にとらわれない自由な発想を感じつつも、時刻を知るためにしっかりと時計(文字盤)を見なければいけないという行為で、時間の大切さを認識させてくれる。「時間は流れるものではなく、飛び越えるものである」というコンセプトは、超複雑機構の世界を行き着くところまで行き着いた、フランク・ミュラーならではの卓越したモノ作りのセンスを端的に表している。

通常の『クレイジー・アワーズ』では、12時の位置に"8"がレイアウトされているのだが、コレクション誕生10周年を記念した『クレイジー・アワーズ 10th アニバーサリー』は、12時の位置にダイヤモンドをセッティングした"10"を配置。10周年ならではの特別なアレンジが施されており、限定100本で希少性も極めて高い。ダイヤル表面には、フランク・ミュラーの独創性を象徴する"ヌーベルバーグ・ギョウシェ"を施し、さらにビザン数字の隠し文字が幾重にも入っている。このダイヤルを作るために、何十もの工程が必要だそうだ。ユニークな機構に圧倒されるだけでなく、ディテールにまでしっかり目を配ってほしい時計である。