賢者の知恵
2014年01月10日(金) 週刊現代

歯医者にダマされて はいけない 「削る」「抜く」はもはや時代遅れ 虫歯・入れ歯の常識はこんなに変わっていた

週刊現代
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 歯は、全身の健康と深く関係する。今やコンビニより数が多い歯科医院。その中で誠実な歯医者と出会うのは、とても大切だが至難の業だ。お金も健康も損なわない歯医者選びの真実を徹底取材した。

行かない方がマシだった

「私は、若いころから歯が丈夫とはいえませんでしたが、50代半ばを過ぎたころから、年に1回の頻度で虫歯になるようになってしまったんです」

 こう語るのは、東京都杉並区在住の金子信之さん(63歳・仮名)だ。都心のマンションに暮らす金子さんは、当時近所にあった歯医者に通い、虫歯の治療を受け続けてきた。

「そこは1回の治療が10分ほどで、2~3回通うだけですぐに終わる。しかも、どんなに小さな虫歯でもすぐに削ってくれるし、かなり痛い時は、頼めば神経を抜いてくれるので、気に入っていたんです。ところが、神経を抜いた後の治療が雑で、すぐに詰め物が取れてしまったり、差し歯が欠けたりして、口の中はボロボロ……。担当医にクレームをつけたところ、『もっといい被せものに交換するしかない』と、いつの間にか保険のきかない治療に切り替えられ、しまいには40万円も請求されたんです。これはおかしいと思い、別の歯医者に行ったところ、神経を抜いた後の治療は、診療報酬が安いと聞きました。だから、雑に済ます歯医者が多いんだと……」

 命にかかわるわけではないからと、つい放置しがちな虫歯や、歯槽膿漏に代表される歯周病といった口のトラブル。痛みが出て、あわてて歯医者に駆け込み、とにかく痛みさえとってもらえればと応急の治療を受ける。その結果、神経を抜かれたり、抜歯されたりして、口の中が詰め物や義歯だらけになってしまった……という方も多いだろう。

 金子さんのケースに代表されるように、「歯医者によっては、行かない方がよっぽどマシなこともあります」と語るのは、岡田やよい歯科健診クリニックの岡田弥生医師だ。

「実は、大人になってからの虫歯は、過去に一度削ったことのある部分に再発してくるケースがほとんどなのです。一度削ってしまうと、再発のリスクが生まれる。そのため、歯医者に通うたびに再治療を繰り返し、やがて歯を失うことになる人も多いのです」

 初期の虫歯でも発見すれば削って治療してきた背景には、実は歯医者の裏事情も大きく関係している。なぜなら、「削る・抜く」といった処置は診療報酬が高く、歯医者にとってもメリットが大きいからだ。

 しかし今、歯科治療は大きく見直され、変わってきている。それについては後述するとして、まずは日本人の歯の病気に関するデータを見てみよう。

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