中国
社会主義を推進する習近平主席と、市場経済を推進する李克強首相、トップとナンバー2の熾烈な権力闘争が浮き彫りに!
[PHOTO] Getty Images

中国は、10月1日から「国慶節」の7連休となった。今年の国慶節は、習近平主席の意向で、「節倹風」が流行している。これは、「節約と倹約を重んじる風土」ということだ。

北京の天安門広場や、市内を東西に貫く長安街は例年、華々しい建国記念日の装いがなされたものだ。私が昨年まで勤めていた日系企業も長安街沿いにあったため、9月後半になると、一斉に真っ赤な花壇の鉢植え作業が行われた。その作業を見て、春節と並ぶ大型連休と、その後に続く長い冬の到来を予感したものだ。

ところが今年は、「節倹風」が吹き荒れているため、長安街もノーメイクだ。天安門広場には、「普通の花」が飾られただけだった。そのためか、10月1日の国慶節当日には、5トンものゴミが広場に打ち捨てられたのが妙に目立ち、150の保安員が清掃に追われた。

国慶節前日の9月30日晩には、習近平主席以下、1100人の幹部が人民大会堂に一堂に会して、建国64周年の祝賀会が開かれた。だが、例年のような派手な舞台や豪華なディナーはなし。ワインで乾杯し、菓子を食べて、李克強首相が月並みな挨拶でお茶を濁したところでお開きとなった。

節約と倹約を重んじる国慶節7連休

そのイベントの前、9月23日から25日まで、習近平主席は、「自己批判奨励」のための民主生活会なるものを、河北省で開いた。これは、省の幹部たちが集まって、自己批判を行うという、まるで毛沢東時代の文化大革命の再来のようなイベントだった。

張慶偉・河北省長は、習主席の前で、次のように述べた。

「昨年、河北省は、『三公経費』(公用車・接待・海外出張経費)の予算が2.53億元でしたが、決算は6.6億元に膨れ上がってしまいました。特に公用車の費用が8割で、4.5億元に達してしまい、申し訳ございませんでした。今年は大いに、倹約に努めております」

艾文礼・河北省党宣伝部長も続けた。

「河北省の春節晩会では、330万元も浪費してしまい、申し訳ございませんでした。来年の春節晩会は気をつける所存です」

こうした幹部たちの自己批判に、習近平主席は、「このように厳格な紀律をもって臨めば、万事大吉だ」と、満足げな表情を見せたのだった。

そして、国慶節の7連休には、習主席の意向を受けて、公務員や国有企業社員たちに、次のような前代未聞の通達が出されたという。

・夜の盛り場へ出てはならない
・レストランなどで1回に1,000元以上、消費してはならない
・家庭内及び外出先で政治の話をしてはいけない
・周囲に不穏な政治の話をしている者を見かけたら、1時間以内に上長に報告を入れること

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