ふたりの米長官が千鳥ケ淵での献花のあとに出席した2+2協議の意味
墓参するケリー国務長官(左)とヘーゲル国防長官  [Photo] Getty Images

 10月3日午後、東京・麻布台の飯倉公館で日米安全保障協議委員会(2+2協議)が昼食を挟んで行われた。
 岸田文雄外相、小野寺五典防衛相、ジョン・ケリー国務長官、チャック・ヘーゲル国防長官が出席した。
 前日夜、ケリー国務長官は長官専用機でワシントンから、ヘーゲル国防長官も国防総省(ペンタゴン)専用機で訪問先の韓国からそれぞれ東京都下の在日横田米空軍基地に降り立った。

 2000年9月にニューヨークで第1回2+2協議(出席者は日本側:河野洋平外相、虎島和夫防衛庁長官、米側:M・オルブライト国務長官、W・コーエン国防長官)が開催されたが、これまでは主にワシントンや、年1回シンガポールで開催されるシャングリラ会合(英戦略国際研究所=IISSとシンガポール政府の共催)の場を利用して同地で開かれていたが、東京では初めてである。

オバマ大統領は安倍首相の進める安保への取り組みを評価

 2014年会計年度の予算案を巡る政府と議会の対立によって米政府機能が一部停止(シャットダウン)状態にあるこの時期に、オバマ米政権が2+2協議の東京開催に応じた意味は小さくない。
 オバマ大統領が、安倍晋三首相が進める

1. 国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案の臨時国会提出・成立=年内設置
2. 特別情報保護法案の臨時国会提出
3. 集団的自衛権の行使容認に向けた国会論議活発化

 を高く評価しているからに他ならない。

 そしてさらに驚かされたのは、異例にもケリー、ヘーゲル両長官が同日午前、東京・九段の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れ、献花したことである。
 米国の閣僚が同墓苑を献花訪問したことなどなかったことだ。

 オバマ大統領は第1期政権下の2011年11月にオーストラリアのダーウィンでアジア太平洋重視の新国防戦略を発表したが、その意図するところは巨額の国防予算の削減であり、在日米軍再編を含むアジア太平洋地域における米軍の配置の抜本的な見直しである。

 換言すれば、日本の役割・負担増を求めているのだ。
 もちろん、そこには空母の実戦配備など中国海軍戦力の飛躍的増強と対艦弾道ミサイル(ASBM)配置を牽制するための「中国シフト」が影響している。

 そこで注目すべきは、今回の米側代表団のメンバーである。

 ホワトハウスの国家安全保障会議(NSC)からロバート・ケプキ日本部長、国務省からジョン・バス長官補佐官、ダニエル・ラッセル国務次官補(東アジア・太平洋担当)、カート・トン駐日米臨時代理大使、国防総省からマーク・リッパート長官首席補佐官、サミュエル・ロックリア太平洋軍司令官、サルバトーレ・アンジェレラ在日米軍司令官などである。

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