わかりやすい伝え方の法則
【第13回】 わかりやすい文章を書くためにやってはいけないことは?

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【第12回】はこちらをご覧ください。

前回に引き続き、わかりやすい文章を書くためのポイントを解説します。今回は<「やってはいけない」編>です。こんな文章はわかりづらい! こんな文章を書くと伝わらない! 読みづらい! です。

注意すべきポイントは、大きく分けて【文章構造】と【単語】の2つあります。

文章の構造がわかりづらいと、読み手に伝わりません。そして、文章の構造がわかりやすくても、単語がわかりづらいと、読み手に伝わりません。両方に注意を払う必要があるんです。

ポイント1) 順接の「が」、テーマだしの「は」を使ってはいけない!

まずは、文章構造についてです。

文章の中に一度は出てくる助詞の「が」と「は」も、使い方しだいで文章をわかりにくいものにしてしまいます。

次の2つの文章をご覧ください。

A 紙は木が原料となっていますが、現代の生活には欠かせないものです。

B 今年の異常気象による被害は、政府は特に農業や漁業分野への影響を懸念し、調査をしている。

Aの文章に使われている「が」は、接続助詞です。

ふつう、文章に「が」が出てくると、逆説を思い浮かべますね。「私の家族は全員お節料理が好きだが、私は嫌い」「兄は足が速いが、弟は速くない」というように、前半と後半で逆の内容の文章をつなぐときに「が」が使われます。

でも、接続助詞の「が」はそうではありません。「そして」や「また」と同じような用法(順接)で使われます。このような使われ方は意外と多くありますが、一文の前後が逆説でつながれているのか、順接でつながれているのかわからなくなり、読む方は混乱してしまいます。

この「が」を使わずに、前半と後半で文章を区切った方が、わかりやすい表現になります。

【改善案】

A 紙は木が原料となっています。また、現代の生活には欠かせないものです。

Bの文章の「は」も同じです。説明者は、「これから●●について話をします」というつもりで「は」を使っています。ワンクッションおいて話を切り出しているんですね。でも、読む方は、主語が「被害」と「政府」の2つあるようにも思え、混乱してしまうのです。

また、日本語では、主語が省略されるケースも多いので、「テーマ出しの『は』」の部分が主語に見えてしまうこともあります。

たとえば、Bを少し変えた、次の文章です。

今年の異常気象による被害は、特に農業や漁業分野への影響を懸念し、調査をしている。

これでは、まるで「異常気象による被害」が主語のように見えてしまいます。でも、「異常気象による被害が、調査している」では、全く意味が通りません。

このようなときには、「は」を使わず、文章を分けて、最初の文章でテーマ出しをします。

【改善案】

次は、異常気象の被害についてです。政府は特に農業や漁業分野への影響を懸念し、調査をしています。

とすれば、内容が伝わりやすく、また文章もすっきりします。

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