Digital Experience! TOP>現代ビジネス>ITトレンド・セレクト
ITトレンド・セレクト
2013年10月03日(木) 小林 雅一

今、話題の自動運転車は、なぜ自動で運転できるのか? その基本メカニズムを「ベイズ理論」にまで遡って解説

そこでベイズは次のように考えた。つまり「最初から、そんなに理想的な確率(客観確率)を得ようとしたら、一歩も前に進めないよ。それよりも最初は(不正確でもいいから)適当に確率を決めておいて、そこに実験や測定の結果を反映させて、徐々に確率を改良していこう。そうすれば、いますぐにでも仕事を始められるから、こっちの方が便利だよ」という発想だ。これを数式で表現したのが、ベイズ定理なのだ。

ベイズ定理は何度も繰り返し適用されるのが重要なポイントだ。つまり最初に事前確率を決めたら、そこに実験や測定を加えて事後確率を得る。すると今度は、この事後確率をベイズ定理(式)の右辺にある事前確率の項に代入して、まだ実験や測定を行う(図1)。この結果を式に反映させると、また新たな事後確率が算出される(つまり再帰的、循環的な測定・計算を行うのだ)。以下、この作業を何度も何度も繰り返して、徐々に真相(極めて正確な確率)へと近づいていく。

【図1】 ベイズ定理は繰り返し、循環的に適用される

これを実践しているのが自動運転車に搭載されている「カルマン・フィルター」なのだ。前述の通り、カルマン・フィルターとはベイズ理論に従って、自動運転車の周囲にいる歩行者や障害物、他のクルマなどの場所を把握する手法(プログラム)だ。

previous page
4
nextpage
  • PR
  • PR
新着記事
MORE
BackNumber
MORE
ArticleRanking