オバマ大統領の指導力低下で、米国に財政問題再燃の懸念
〔PHOTO〕gettyimages

昨年末にかけて世界の金融市場を騒がせた、米国の財政問題が再燃する気配だ。米国の連邦政府の債務残高は、法律で約16兆7千億ドルと規定されている。近日中に、米国政府の債務残高が、その上限に到達することが予想される。

債務残高の上限を引き上げるためには、議会の承認が必要になる。ところが、オバマ政権と野党である共和党の協議が遅れており、10月中旬の期限に間に合わないとの声も出ている。

実際に米国政府が国債の発行が出来なくなると、10月中旬までに、政府の手持ち現金が底を突くことになるとみられる。そうなると、政府は深刻な資金不足に陥り、いくつかの政府機関を閉鎖したり、最悪のケースでは既発国際の利払いなどに支障が出ることも考えられる。

オバマ大統領と共和党の"チキンレース"

米国の財政問題を巡る情勢は、オバマ大統領と議会共和党の双方が歩み寄りを拒否し続ける一種の"チキンレース"の様相を呈している。両者とも、最終的には合意を成立させる腹積もりはあるとみられるが、相手の譲歩を待ってギリギリまで意地を張り続けるつもりのようだ。

野党である共和党が、国民からの批判のリスクを冒してまで、意地を張り続ける背景には二つの要因がある。

一つは、議会がいわゆる"ねじれ現象"の状況にあることだ。上院では与党民主党が多数だが、下院では野党である共和党が多数派を占める。その結果、野党の協力なくしては重要法案を成立させることが難しい。その分だけ発言力は増す。

もう一つは、来年の中間選挙を控えて、オバマ大統領の指導力が低下していることだ。つまり、共和党としても、オバマ大統領に付け込む余地があると見ているのだ。

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