わかりやすい伝え方の法則 【第12回】わかりやすい文章を書くためには?

2013年09月27日(金) 木暮 太一
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ポイント5) 修飾語はできるだけ少なくする

次の二つの文章をお読みください。

A.幼少期から引っ込み思案で、人前に出ることができず、いつも仲間の輪に加わることができなかった私が、次回の選挙に出馬します。

B.当社では、世界初、前人未到の領域に挑戦し続けた職人集団が、5年間もの歳月をかけて血がにじむような努力と自らの生活を犠牲にし続けて開発に取り組んだ電気自動車を発売します。

いかがでしょうか。どちらも非常に不自然な文章だと感じる方が多いと思います。その理由は「修飾語が多い」からです。これには、書き言葉、話し言葉に限らず、意外に多くの方が陥っています。

どうしても「修飾語を使わないと説明できない」というのであれば、「修飾語」ではなく、別の文章で説明を加えた方が、圧倒的すっきりと分かりやすく表現できます。

修飾語句が長くなると、文章の意味が分かりづらくなります。これは、前に説明した「主語と述語が離れてしまうから」という理由もあります。そして、その修飾語が何を指すのか曖昧になってしまう、ということも挙げられます。

【改善案】
A.私は、幼少期から引っ込み思案で、人前に出ることができませんでした。今まで、いつも仲間に加わることはできませんでした。ですが、私は次回の選挙に出馬します。

B.当社では、電気自動車を発売します。この自動車の開発には5年をかけました。世界初の領域に挑戦し続け、社員もとても頑張ってくれました。

【注意点】気をつけずに書くと、文章が修飾語であふれてしまう。修飾語は意識的に削る!

 

ポイント6) 「知的な」文章を書こうとしない

説明の文章は、「知的な文章」にする必要はありません。意外に多くの方が、比喩や長い修飾語をつけて、知的に見える文章にしようとします。口頭での説明でも同じことが言えます。

短い文章だと「幼稚に見えてしまう」と思うのでしょうか。ふだん使わないような小難しい言い回しをたくさん使って、次のような文章を書こうとする方がいます。

C.日本社会は、利益至上主義という、とてつもなくもろい経済基盤の上で、その性格がまさに元凶となった世界不況の影響をまともにくらい、未曾有の不況に苦しんでいる。

D.当時、どうすることもできずに、ただただ何日も眠れず悩み続けていた私は、なすすべなく私の目の前を通り過ぎようとしている現実に、何も救いの手を差し伸べることができなかった。

CもDも難しい文章ではありませんが、もっと易しく、かつ短くして分かりやすくすることができます。

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