企業・経営
甲子園の人気者も更迭!パナソニックが10月1日付け人事で固める「津賀体制」
津賀一宏パナソニック社長[Photo] Bloomberg via Getty Images

「今のパナソニックは普通の会社ではない」

 こうした歯に衣を着せぬ発言を対外的に発信しながら「中村改革」の負の遺産の整理に取り組んできた津賀一宏社長。しかし、役員・幹部人事については「津賀色」を鮮明に打ち出さず、社内で旧体制派との無用な軋轢を起こすまいと前任者が選んだ役員を適当に使ってきた節もある。

 ところが、10月1日付の役員人事では、大ナタを振るって「津賀体制固め」に入った。パナソニックの役員人事はこれまで通常4月1日付だったが、10月1日付で役員人事を断行するのは初めてであり、主要部門の担当を入れ替えるのも極めて異例だ。

津賀社長と苦楽を共にしてきた本間氏が役員に

 まず、注目されるのが、津賀氏の側近中の側近であるコーポレート戦略本部・経営企画グループマージャー(GM=部長)の本間哲朗氏が役員(パナソニックの場合、ヒラの執行役員を役員と呼称)に昇格する点だ。
 津賀氏は、本社の人事・総務や経理、広報などの戦略的な機能・権限を縮小する代わりに、新設したコーポレート戦略本部に置く5人のGMにその機能を担わせた。
 この戦略本部が「新本社」という位置付けでもあった。その中でもキーマンは津賀氏が社長になる前から同じ職場で苦楽を共にしてきた本間氏だ。

 本間氏は役員に昇任して経営企画GM職は外れ、アプライアンス社(白物家電事業)上席副社長兼冷蔵庫事業部長に就く。

 アプライアンス社は経営不振のパナソニックにとって収益を稼ぎ出せる数少ない「虎の子」の事業。現在のアプライアンス社の社長は高見和徳氏で本社の代表取締役専務も兼任しているが、高見氏の在任期間が長くなったことから、その後任含みとして側近を起用する。
 冷蔵庫事業部長を兼任させるのもミソで、事業部という現場の責任者を経験させて生きたマネジメントを学ばせたうえで、部門のトップに据える考えであろう。

 エコソリューションズ社(旧パナソニック電工)出身者を重用し、中村会長・大坪社長体制で中枢を担った役員を担当替えや更迭したことも今回の人事の特徴だ。
 エコソリューションズ社経理センター長の佐藤基嗣氏も役員に昇任させ、全社の企画や事業創出プロジェクトなどを担当させる。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら