車に楽しさを、販売員は新規顧客へ---ホンダがUSJに納車センターを開設
USJ内に新設されたホンダの納車センター [Photo] 筆者

 国内では新車販売が苦戦している中、てこ入れ策としてホンダの販売子会社であるホンダカーズ大阪(本社・大阪市)が新たな取り組みを開始。同社で新車を購入すれば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)内に新設した納車センターで新車を受け取ることができるシステムを9月21日から導入した。
 テーマパークでの納車センターの開設は日本では初めてで、世界でも類を見ないという。

 開所式で挨拶に立ったホンダ本社で国内営業を担当する峯川尚専務執行役員は「USJの企業価値とホンダの商品価値をうまくかみ合わせていけば顧客に新しい価値が提供できる」と語った。
 販売店のショールームなどで車を受け渡すのとは違って、わくわく感をお客に提供していこうというのが狙いのひとつだ。

共同でのマーケティングの可能性も示唆

 USJの高橋丈太広報室長も「USJにとっても宣伝効果がある。今後、共同でマーケティング活動に生かすことができたらいい」と説明した。

 納車センターは入り口近くのUSJの敷地内に設置。納車用ブースが10個用意されており、壁面には「セサミストリート」のキャラクターが描かれている。
 14人の専属スタッフが車の使用方法などを説明しながらブースで新車を引き渡す。そして家族で車の引き渡しを受けた後にUSJで遊ぶという流れだ。
 USJの納車センターでの引き渡しを希望する場合は、USJの入場券4人分や駐車チケット、オリジナルフォトフレームなどが付いて12,000円の有料サービスとなる。USJお入場料は大人6,600円、子ども4,500円なので、お得な料金設定になっている。

 ホンダにはしたたかな狙いもある。

 販売店のショールームで車を引き渡す場合、使用方法の説明などで平均約2時間必要になる。そこに時間が取られて「営業担当者が新たな来店者に丁寧な説明ができず、特に店内が混雑する土日は新規の顧客獲得を取りこぼすことにつながっている」(峯川氏)。
 納車作業を新設したUSJ内の施設に集約することで、販売店は新車の増販活動に注力していくことも狙っているのだ。

 ホンダカーズ大阪では現在、57の販売拠点で新車を1カ月に約2000台売っているが、その6割に当たる1200台を新しい納車センターで受け渡す見通し。さらに月販台数も3000台に増やしていく計画だ。

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