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ITトレンド・セレクト
2013年09月26日(木) 小林 雅一

フェイスブックも「ディープラーニング」に参入:それが示唆する同社の未来

〔PHOTO〕gettyimages

グーグルの背中を追いかけるように、フェイスブックがAI(人工知能)の技術開発に注力し始めた。

●"Facebook Launches Advanced AI Effort to Find Meaning in Your Posts" MIT Technology Review, September 20, 2013

上記記事によれば、グーグルは最近、選び抜かれた8人のエンジニアからなるAI開発チームを結成したという。彼らは今後、「ディープラーニング(Deep Learning)」と呼ばれる特殊な手法を使って、ニュースフィードを始めとする同社の主力サービスに磨きをかけていく。

ニューラルネットを復活させた技術

ディープラーニングは「ニューラル・ネットワーク(ニューラルネット)」と呼ばれるAIの一種だ。ニューラルネット自体は1950年代から研究が進められている古い技術で、文字通り、人間の頭脳を構成する無数の神経細胞(ニューロン)のネットワークを工学的に再現しようとする試みだ。

ただし、その目標とするビジョンがあまりにも大き過ぎたために、ニューラルネットは長らく大した成果を上げることができず、ほぼ見捨てられていた。ところが英国生まれのコンピュータ科学者、ジェフリー・ヒントン氏らが2006年頃に開発したディープラーニングによって、ニューラルネットはAI開発の表舞台に再登場した(因みにヒントン氏は、現代コンピュータの基礎理論の一つである「ブール代数」を考案した19世紀の数学者、ジョージ・ブールの子孫だ)。

ディープラーニングの特徴は、最新の神経科学の成果である「スパース・コーディング(Sparse Coding)」と呼ばれる理論を採用することにより、人間が実際に見たり聞いたりする現実世界の映像や音声(それは莫大な情報量である)を、極めて深く、そして効率的に解析できるようになったことだ。これによってニューラルネットは「机上の空論」から現実的な技術へと一大進化を遂げた。

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