既得権益者にまわる補正予算は不公平!いっそ20兆円の景気対策として年金保険料の引き下げを


 安倍晋三首相は、10月上旬に消費税増税の最終決断をすると繰り返して強調している。しかし、霞ヶ関や族議員はもう止まらなくなっている。実際のところ、彼らのお目当ては、消費税増税後のバラマキである。

昨年12月に民主党政権から自公政権に政権交代して、それまで3年余も政権を離れて冷や飯を我慢してきた自民党の古い人からカネよこせの大合唱があった。

 財務省は気前がよかった。今年1月の補正予算である。予算フレームを見ると、一般会計歳出総額10.2兆円、その財源として①税収0.3兆円、②税外収入0.1兆円、③公債金5.2兆円、④前年度剰余金受入0.9兆円、⑤前年度剰余金受入(復興財源)1.1兆円、⑥年金特例公債金2.6兆円。また、歳出のマイナス項目であるが、⑦既定歳出削減2.1兆円。

 これだけ見ると、前年度剰余金2.0兆円、歳出削減2.1兆円、税・税外収入0.4兆円で財源をかき集めて残りを国債7.8兆円で、実質歳出12.3兆円をまかなったようにみえる。

国民負担を増やす「積み過ぎ」

 ただし、その中身を見ると、歳出削減のうち1.4兆円は国債費である。実はこれには裏がある。2012年度予算で国債費は21.9兆円(債務償還費12.1兆円、利払費9.8兆円)。この利払費9.8兆円算出の積算金利が2%という法外なもので、はじめから余計に予算をつけすぎているのだ。

 筆者はかつて財務省で、この国債費の要求側の担当課長補佐をしていたときがある。財務省理財局から要求し、財務省主計局が査定するという関係なのだが、まじめに必要な利払費を要求しようとすると、なぜか「もっと積んでおけ」と主計局から指示されるのだ。



理財局にいるので、来年度の発行コストがどうなるかはだいたいわかった。もし来年度の積算金利を計算するとしたら、長期金利が0.8%、短期金利はゼロと置くだろう。国債発行は長短含めて行うので、平均すれば積算金利は0.5%程度だろう。もし、それ以上に金利が上がっても、国債整理基金でつなぎ債の発行ができるので、当面の支障はない。

ところが、来年度の積算金利は1.8%で行っている。2012年度までは積算金利は2.0%だった。はじめから、予算を積み過ぎているのだ。毎年、補正財源作りに備えるために、こうした愚かなことが繰り返されている。

こうした積み過ぎは、結果として国民負担を増やしている。その分、余計に国債を発行しているわけで、金利負担、運用ロスが発生している。その金利負担、運用ロスは200億円以上もあるだろう。財政当局として失格である。

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