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プロ野球特別読み物 あんなに弱かったのに
楽天を変身させた球団社長の告白「野球の素人だから、出来ることもある」

2013年09月23日(月) 週刊現代
週刊現代

 '05年の球団創設から8年、楽天が初のペナント奪取に向けてひた走っている。今季の好調の裏には、外資系証券マンから転身した立花陽三球団社長の存在があった。キーマンがチーム改革の要諦を語る。

ラグビーをやってました

 優勝を目標にやっていますから、現在、チームが首位に立っていること自体に驚きはありません。ただ、僅差のペナント争いを予想していたので、正直この時期にこれだけ優位な位置にいるとは想像していませんでした(2位のロッテに5ゲーム差の首位。9月5日現在)。本当にチームはよくやってくれています。

 好調の要因を私の立場から分析すれば、一つには、球団創設から私が社長に就任するまでの約8年間、球団が正しい方針を貫いてきたことがあると思います。つまり、獲得した新人を二軍でしっかり育成したうえで、一軍で活躍してもらうという方針です。今季、大きく開花した銀次や(枡田)慎太郎といった選手がその好例です。

 また、現在キャプテンマークを付けてもらっている松井稼頭央選手のように、経験があり、他の模範となる選手を、島田亨前社長の時代に獲得してくれていた。そういうバランスの取れたチーム編成になっているのが強みですね。

 私が社長としてやっていることは、これまでの方針に多少修正を加えたり、プラスαの部分です。

 球団社長をお引き受けする前、私はメリルリンチ日本証券の常務執行役員でした。まったく違う業界ですし、そもそも外資系企業にしか勤めたことがなく、日本企業で働くことも初めて。

 ですから、昨年5月に三木谷浩史さん(現球団オーナー)との会食の席で突然、「イーグルスの社長をやらないか」と打診されたときは、冗談だろうと思いました。三木谷さんとは証券会社という仕事柄、以前から面識があって、何度か食事もご一緒させてもらうような関係でしたから、そのときも三木谷さんのジョークだと受け流したわけです。

 ところが、翌日、食事の席にも同席されていた島田前社長から社長業務の内容を詳しく聞かされ、どうも本気らしいと。そこから約3ヵ月、冗談だと思っていた話が、だんだん現実的になっていったのです。悩まなかったのかって? あまりにも畑違いですし、悩みようもなかったというのが正直なところです。

 ただ、私は父の影響で、小学校からラグビーに打ち込んできたのでスポーツ自体は大好きでした。成蹊高校時代は日本代表候補にも入ったのですが、慶応大学でラグビー部に入ったら、練習がものすごくきつい。プロ野球選手の練習を見て、「楽だな」と思ったくらい(笑)。

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