直撃インタビューヤクルトバレンティン
去年まで三振ばかりだったのに…
「今年ホームラン連発の理由を話すよ」

 打席に立つのが楽しくてしょうがないんだ—プレッシャーもどこ吹く風。今季、ホームランを打ちまくっているバレンティンはどこまでも陽気だ。なぜ、突如覚醒したのか。そのワケを全て語った。

ボールがでっかく見えるんだ

「記録のことはあまり気にしないようにしているよ。55本へのプレッシャーがないと言えば嘘になるけど、打席に入る前に深呼吸して精神をクールに保とうと心がけている。ホームランが出るときは出る。そう思って試合をエンジョイするようにしているんだ」

 ヤクルトスワローズのウラディミール・バレンティン(29歳)は、本塁打日本記録の更新を目前にして、本誌にこう語り始めた。

 残り試合数は20試合以上。これまで約2試合に一本のペースで本塁打を量産してきたバレンティンなら、日本記録の更新はおろか、「夢の60本」も十分に狙える。

 最近は球場にいても黒山の人だかりで、近寄るのも難しいバレンティン。そんななか、本紙記者が英語で「ヘイ、ウラディミール!」と声をかけると、バレンティンは笑顔を見せて立ち止まってくれた。

「ヨーブラザー! これだけ記者はいるんだけど、英語ができる人は全然いなくて寂しかったんだよ。なんでも聞いてくれ」

—昨シーズンまでは三振が多かった('11年は131個、'12年は92個で4打数に約1個のペース)。その経験から学んだことはある?

「オーゴッド。アンタはオレに嫌な経験を思い出させに来たのかい?」

—そうじゃないよ。今シーズン何が改善したのか聞きたいだけさ。

「そういうことならノープロブレム! 一番変わったのは、ボールを選べるようになったことだね。これまでは打席で何も考えてなくてさ、漫然と来た球を振っていたんだ。だけど、今年は打つべき球を打てるようになった。おかげで、ホームランを打つときは、ボールがバスケットボールみたいにでかく見えるんだ。あれならアンタでも打てるんじゃないか(笑)」

—バスケットボールはすごいね。特別なトレーニングを取り入れたのかな?

「いや、トレーニングの内容や方法は一切変えていないんだ。オレはもうパワーをつける必要はないからね」