堀潤の「次世代メディアへの創造力」
2013年09月19日(木) 堀 潤

シリーズ「テレビがテレビではなくなる日」
【第2回】 パナソニックCM拒否問題 業界ルールに配慮でイノベーション後退

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パナソニック「スマートビエラ」のHPより

業界ルールを逸脱しているという指摘

パナソニック製スマートテレビのCM放送拒否問題は、メーカー側がテレビ局に配慮する形で幕を閉じた。

今年7月上旬、電源を入れると放送番組とインターネットサイトなどが同時に画面に表示されるのは関係業界で定めたルールに違反しているとして、民放各局がパナソニックが開発した新型スマートテレビのCM放送を拒否しているということが明らかになった。

テレビ局が大口の広告主のCM放送を拒否するのは異例だが、局側は、テレビ放送とインターネットが同時に表示されることで視聴者に混乱を与えるという理由から強い姿勢を打ち出していた。

スマートテレビとは、いわゆるインターネットと連動した機能を充実させた次世代型のテレビで、放送番組を見ながらYouTubeを同じ画面で起動させたり、スマートフォンの様にアプリを起動させてテレビで動画コンテンツなどを視聴できる仕組みを持つ。

筆者が米国で購入したスマートテレビ

経済産業省調査委託事業でまとめられた「次世代テレビに関する検討会」の報告書によると、2012年の第一四半期に全世界で出荷されたテレビの約20%がスマートテレビで、日本が36%、中国が30%、西欧が29%を占めるという。中国や西欧では2011年に比べると40%以上の高い伸び率を示しており、日本も含め、世界的に今後需要が見込まれる分野だ。

筆者が去年、米国留学中に電気店で勧められて購入した新型のテレビは、まさにこのスマートテレビで、実際、地上波放送を見る時間より、ウォールストリートジャーナルやハフィントンポストが提供するアプリを起動して、ネットを経由したニュース番組を視聴する時間の方が多かった。

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