大河の野心作『八重の桜』の見どころは、今の時代にも求められる「教育のあり方」と「対等な夫婦関係」

過去の大河とは一味違う野心作

第52作目のNHK大河ドラマ『八重の桜』が、第4コーナーに差し掛かろうとしている。これまでの約9ヵ月間では、幕末の動乱や会津の悲劇などが映し出されたが、残り約3ヵ月間では、新島八重(綾瀬はるか)が同志社英学校(現同志社大)の運営と日本赤十字社の活動に情熱を注ぐ姿が描かれる。

視聴率に目をやると、9月8日放送分の第36話「同志の誓い」が15.4%。1月からの平均視聴率は14.1%。往年の大河のような20%超えは達成していないが、2012年の『平清盛』の平均12%は上回っている。ちなみに、ご当地・福島地方における9月8日分の視聴率は25.2%だ。

放送開始前、制作統括の内藤愼介氏は、「今回の大河は過去の作品とちょっと違います」と話していた。

「過去の大河では、歴史を切り拓いた人を描いてきましたが、今回は動乱期に生を受けた人たちが、どう生きたのかを描きます」(同)

確かに過去の大河であれば、西郷隆盛(吉川晃司)や勝海舟(生瀬勝久)が主人公に据えられていたはずだ。八重は放送前まで知る人ぞ知る存在に過ぎなかったし、あくまで市井の人なのだから。事実、1990年の『飛ぶが如く』は西郷が主人公だったし、1974年の大河はタイトルそのものが『勝海舟』だった。

過去の大河と違うのは、それだけではない。これまでの大河は、大半が勝者やヒーローたちを描き、会津の人たちのような敗者の群像劇はほとんどない。大河に限らず、子供向け特撮ドラマからサスペンスドラマまで、ドラマの主人公は連戦連勝が当たり前。実のところ『八重の桜』は野心作なのだ。

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