景気が回復しても大手企業は新卒優先…
「氷河期」卒業組の就職難は終わらない

2013年09月23日(月)

 米国の失業率は、今年7月に7・4%まで低下し、2008年12月以来の水準にまで回復した。だが景気が回復傾向にある一方で、史上最悪の就職難と言われた2009~11年度大卒者のなかには、依然として低賃金、低スキルの職から抜け出せない人が少なくない。

 その理由の一つに、職務経験を必要としないポストについては、企業が新卒者の採用を好むことがあげられる。新卒者は若いだけでなく、最新の理論や技術を学んでいる点でも、卒業して数年が経った既卒者より魅力的だというのだ。

「現役の学生以外はコネがない限り、履歴書を送ってもムダですね」と、監査法人アーンスト・アンド・ヤングの採用担当者、ダン・ブラックは言う。

 一方、中途採用枠もハードルが高い。こうしたポジションは通常、同じ業界で数年間の経験が求められるからだ。卒業後、不完全雇用に甘んじてきた「氷河期」卒業生の多くは、そうした経験を持っていない。

ニューヨーク・タイムズ(USA)より

「不況の煽りを受けた既卒者は、卒業後に何をしてきたかが重要です。教育NPOで働いたり、資格を取ったり……。カフェで働くことが悪いとは言いませんが、キャリアを築こうとしてきた証拠が求められるのです」

 ボランティア活動や起業に励んできた人には道があるが、それは少数派だ。日本と同様に米国でも、新卒で就職する機会を逃すと、再び〝本流〟に戻るのが難しくなっている。

 しかも、人材の「青田買い」はさらに進行している。大手企業を中心に、インターン生のなかから採用する人材を選ぶ会社が増えているのだ。現代の学生は就職活動を始めるよりもずっと前から、自分のキャリアを意識することがますます重要になってきている。

COURRiER Japon
2013年10月号
(講談社刊、税込み780円)発売中

amazonこちらをご覧ください。
楽天
こちらをご覧ください。



最新号のご紹介

COURRIER最新記事
Ranking

「クーリエ・ジャポン」 毎月25日発売

More
Close