ナベツネの手紙はアリバイ!?元官邸勤務者として10日、11日の首相動静から消費税増税を読み解く

来年4月から消費税率を5%から8%へ引き上 げるのは、各マスコミでも既成事実のように報道している。筆者は、意見としては「上げるべきでない」という消費税増税の反対論者であるが、客観的に先週の動きをみれば、「増税になる可能性が高まりつつある」のは否めない。 

筆者は並のキャリア官僚では経験できない官邸勤務が長い。各紙が報じる首相動静などを見ていれば、大体のところは見当がつく。

10日の4者会談+11日のナベツネとの会食

筆者が注目したのは、10日(火)と11日(水)の首相動静だ。10日は、

「午後0時55分から同2時2分まで、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明経済再生担当相、菅義偉官房長官。」

「同4分、閣議開始。午後2時23分、閣議終了。」

「午後6時同38分、東京・丸の内のパレスホテル東京着。同ホテル内の日本料理店「和田倉」で渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長らと会食。午後9時15分、同ホテル発。」

11日は、

「午後3時54分から同4時42分まで、自民党の高村正彦副総裁、野田毅税制調査会長。」 

これから推測できるのは、10日の安倍、麻生、甘利、菅氏の4者会談の結果、増税の方向となって、閣議後の閣僚懇談会で安倍首相が経済対策を今月末をめどにまとめるよう指示をした。 

その夜に、渡辺恒雄氏との会食では、明言はないものの、その日の雰囲気が伝わった可能性はある。 

渡辺恒雄氏は、8月上旬政治家らへの手紙を書いて、来年4月の消費税増税を見送り、軽減税率の整備とともに再来年の消費税増税を主張していた。この手紙は、新聞業界への軽減税率の適用なしでの消費税増税に反対しただけで、ひょっとしたら増税を見越したアリバイ作りかもしれない。筆者も手紙を某政治関係者からみせてもらって拍子抜けだったが、永田町界隈ではかなり話題になっていた。 

翌11日、自民党への説明というの「要路」を踏まえている。ここまで来れば、情報は事実上公開である。マスコミも、党の関係者からウラをとれたはずだ。 

そして、12日(木)の読売朝刊に、安倍首相は消費税増税の方針と報じられた。しかも、同日付けの読売のスポーツ報知が、読売を補完するように10日の政府内の動きを報じていた。 

一方、12日、菅官房長官は「あの総理が、消費税を引き上げるというですね、決断をした事実はありません。総理は、経済指標をしっかり見極めて、総理が来月上旬に判断されるということであります。」と記者会見で語ったが、これは、10日と11日の官邸の動きと矛盾しない。

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