賢者の知恵
2013年09月14日(土) フライデー

話題の本の著者に直撃! 垣根涼介
「株式会社織田信長」に入った光秀に、
サラリーマンの悲哀を見た

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かきね・りょうすけ/ '66年長崎県生ま れ。筑波大学卒業後、会社員生活を経 て、'00年『午前三時のルースター』で サントリーミステリー大賞と読者賞をダ ブル受賞しデビュー。'04年『ワイルド・ ソウル』で大藪春彦賞、吉川英治文学新 人賞、日本推理作家協会賞受賞 〔PHOTO〕丸山剛史

取材・文/大西展子

―本作は、デビュー13年目にして初めての歴史小説ですね。

 もともと歴史小説が好きだったので、デビューする前からいつかは書きたいという気持ちがあったのですが、しっかりした歴史小説を書くには、準備期間に少なくとも10年はかかるな、と思ったんです。それで作家として10年が経つ頃、そろそろ機は熟したのではないかと思いまして。1年ぐらいかけて構想を練り、2年前から書き始めました。読者の方からの反応が楽しみですね。

―一般的には「裏切り者」という負のイメージの強い明智光秀を主人公にした理由は?

 光秀という人物がすごく現代人的だったからです。小市民というのか、人の目を気にしすぎるところや、家系としては男子を残さなきゃいけないのに立て続けに女の子が3人生まれ、しばらく子どもができなかったにもかかわらず側室を置かないとか。

 これらは戦国時代においては稀有なことで、光秀のそういうモダンさに惹かれたんです。

次ページ  たしかに主殺しではあるけれど…
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