オリンピック
東京五輪を仕切るのは力不足の都知事ではなくこの4人
[Photo] Getty Images

「猪瀬(直樹・東京都知事)さんは、本当に運の強い人だ。東京オリンピック招致の"功労者"として、都議会は猪瀬さんとの対立構図を解消、一丸となって取り組むだろう。もともと434万票を獲得、都民の支持は得ているわけで、これで怖いものはなくなった」

 自民党関係者が、こんな感想を漏らすのも無理はない。都議会最大与党・自民党との関係は、これまで良くなかった。

 落選中でも自民党都連幹事長を続けた「都議会のドン」の内田茂都議が、「反猪瀬」を鮮明にしていたのが主な理由。内田氏は、「議会への説明不足」と猪瀬都知事を批判するのだが、要は自分を立てない猪瀬都知事が気に入らない。

都知事と都議会のドンの関係修復は不可能

 2人の関係悪化は、内田氏が手がけてきた参院議員宿舎の建設事業を、副知事に就任したばかりの猪瀬氏が、「ムダだから中止にしましょう」と、石原慎太郎都知事に進言、事業が中止に追い込んでからだ。

 人に頭を下げることが嫌いな猪瀬氏は、都知事就任後、都議選で、内田氏の対立候補にエールを贈るなど、ケンカを買って出ているが、鼻っ柱の強さなら内田氏も負けない。2人の関係は修復不能で、都民の支持は取り付けていても、猪瀬氏が議会運営に苦労するのは必至だった。

 だが、石原氏が成し得なかったオリンピック招致を猪瀬都知事は成功させた。
 それに、これから7年で、直接投資だけで約4,600億円、交通インフラなど間接投資も含めれば、幾らになるか、まだ試算もされていない一大事業に、都をあげて取り組まなくてはならない。対立している場合ではない。

 都と議会が、一丸となったオリンピック体制が組まれるが、仕切り役は猪瀬都知事では力不足だろう。
 なにより、行政間、業者間、行政と業者間の調整など、これまでやったことがないし、捌けるだけの側近がいない。

 ゼネコン幹部が率直にいう。

「猪瀬さんのところに陳情に行ってもムダでしょうね。オリンピックは東京都だけでなく、文部科学省が絡む国家プロジェクト。国レベルなら文科省に顔が効く森喜朗元首相と、現役なので背後に控える形となる麻生太郎財務相、都のレベルなら内田都議と浜渦(武生)元副知事でしょう」

 まず、ゼネコンが待望するのは37の競技会場のうち、「最大のハコもの」にして、オリンピックのメイン会場となる新国立競技場の工事を受注することである。

 新競技場のデザインを国際コンペで射止めたのは、ロンドン在住の女性建築家のザハ・ハディド氏(62)である。総工費1,300億円を予定。だが、宇宙船を思わせる斬新なデザインに従って工事すれば、それを上回る事業規模になるのは必至だという。

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