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まもなく正式決定!
2020年東京オリンピック「汚染水」だけが気懸かり

「滝クリはともかく、太田雄貴のプレゼンは好評」(JOC関係者)

 歓喜の瞬間が近づいてきた。関係者によれば9月8日朝、「TOKYO」コールを聞く準備は万端整えられている。だが、思わぬ冷や水が浴びせられた。原発の高濃度汚染水—危機を克服できるか。

すべての準備は整った

 その"怪事件"が起きたのは、いまから3ヵ月ほど前のことだという。

 サッカーの釜本邦茂、バレーの柳本晶一、陸上の為末大ら、「いわゆるオリンピアンたちのスケジュールがピンポイントで、次々と押さえられた」と告白するのは、スポーツマネジメント会社スタッフである。

「イベントだったり、テレビ出演だったり形態はさまざまながら、日付だけが3ヵ月以上も先の9月8日で符合している。妙だなと思って調べてみたらこれ、IOC総会で2020年のオリンピック開催地が決まる日なんですね。しかも、投票を生中継するTBSだけじゃなく、お台場(フジテレビ)や渋谷(NHK)、都が出資している東京MXテレビもキャスティングに躍起になっていた。リオデジャネイロやシカゴと2016年の五輪開催を争った4年前には無かったこと。本気度というか、熱量が違うのです」

 テレビ局による、時を同じくしてのオリンピアン争奪戦—。これは、いったい何を意味するのか。

 過去に招致大使を務めたことのある元国民的アスリートは、本誌取材にこう胸を張るのだった。

「最後の最後で引っくりかえる可能性はゼロではないけれど、2020年のオリンピックは東京でほぼ決まりと聞いています。すでに、『東京五輪までに野球を正式種目に戻す』という、次のミッションにむけて動いてますよ」

 IOC名誉委員の猪谷千春氏も相好を崩す。

「開催地を選ぶにあたり、IOC委員が何を一番に考えるか。それは『選手が百パーセント、力を発揮できる環境』です。東京の治安の良さ、どの競技場へもおおむね30分程度で移動できる公共交通機関の発達ぶりは、マドリードとイスタンブールを圧倒している。国内支持率が92%と高いことで、アットホームな環境を作り上げることにも成功しています」

 そもそも、招致レースの首位を走っていたのはイスタンブールだった。ヨーロッパとアジアの架け橋という立地、「イスラム圏初」というインパクトのある大義名分。だが6月に反政府デモが発生。トルコの他都市にも飛び火し、隣国シリアでも内戦が激化、化学兵器の使用まで発覚するなど、猪谷氏の言う「落ち着いて競技ができる環境」とは、ほど遠いものとなった。

 一方のマドリードは、7月にスペイン北西部で起きた国鉄レンフェの脱線事故で失点した。ノンフィクション作家の黒井克行氏は、IOC総会の開催地・ブエノスアイレスに飛ぶ直前のJOC関係者から話を聞いたという。

「テロではなく事故だから影響ない、と言う人もいますが、公共の大量輸送機関の事故は相当に心証が悪くなるんだそうです。しかも、4500億円もの予算を確保している東京と違い、スペイン経済は低迷。大会本番までに各種競技場が完成するのか、不安視されているくらいです」

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