佐藤優のインテリジェンス・レポート「イシャエフ露極東連邦管区大統領全権代表の解任とトルトネフの同職兼副首相への任命」ほか
分析メモに記した、ロシアのイシャエフ極東連邦管区大統領全権代表の解任とトルトネフの同職兼副首相への任命については、マスメディアではあまり報じられていませんが、北方領土交渉にとって無視できない要因になります。  読書ノートでは、小松一郎内閣法制局長官の著作を取り上げました。創造的知性の輝きがまったく感じられない官僚作文です。この種の人間が、無自覚のうちに国家の路線を大きく転換することがあるので、要注意です。

【佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」号外 目次】
―第1部― インテリジェンスレポート
 ■分析メモ No.46「イシャエフ露極東連邦管区大統領全権代表の解任とトルトネフの同職兼副首相への任命」
―第2部― 読書ノート
 ■読書ノート No.59『実践国際法』
―第3部― 質疑応答
―第4部― 文化放送「くにまるジャパン」発言録
―第5部―今後のラジオ出演、講演会などの日程

分析メモ No.46:「イシャエフ露極東連邦管区大統領全権代表の解任とトルトネフの同職兼副首相への任命」

【事実関係】
8月31日、ロシアのプーチン大統領は、イシャエフ極東連邦管区大統領全権代表兼極東発展大臣を解任した。

【コメント】
1.
イシャエフ解任の大統領令に理由は明示されていないが、「イシャエフ本人の申し出により」という説明がないので、更迭と見るのが妥当だ。

2.―(2)
もっともプーチン大統領自身は、<イシャエフ氏の解任について「洪水と直接関係なく、計画に基づいたもの」と指摘した>(8月31日『毎日新聞』電子版)としたが、洪水に対する責任を解任理由とすると、非常事態省を含む他の閣僚に対する処分に拡大し、中央政局の混乱を惹起する可能性があるので、モスクワにおける影響力が限定的なイシャエフに、全責任を負わせたものと見られる。

3.―(1)
同日付で後任の極東連邦管区大統領全権代表に、ユーリー・トルトネフ(現在、大統領補佐官)が任命された。トルトネフは副首相兼任を命じられた。<極東発展相の後任は明らかになっていない。極東発展省については「非効率だ」として一部で不要論も出ている。>(8月31日『毎日新聞』電子版)。

3.―(2)
今後、北方四島を含む極東開発は同副首相が直接担当することになる。それ故に日本政府がトルトネフと人間的信頼関係を構築することが北方領土問題を解決するために重要になる。・・・・・・

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