「息子と僕のアスペルガー物語」 ライフ
奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」【第38回】
深夜、1人で罵声を張り上げる若き天才ディレクター

【第37回】はこちらをご覧ください。

ときどき休載してしまい、申し訳ありません

前回記したように、思わぬいきさつで夏休みを取れたおかげで、僕は久しぶりに家族と楽しい時間を過ごすことができた。そのせいか、以来、息子もほとんど苛立ちや怒りをあらわにしていないようである。

しかし油断は禁物だ。息子の夏休みも終わり、僕も仕事に追われる毎日が再び始まった。二学期になるというのは、ASD(自閉症スペクトラム障害)を抱える息子にとって、自分の心を激しくかき乱す「学校生活」が再び始まることを意味する。

息子に何かが起こった場合、不規則な仕事に追われる僕に十分なフォローができるかどうか、まったく自信がない。そう、要は、息子のASDに由来すると思しき問題がいくつも起こった一学期と変わらぬ毎日が、また始まろうとしているのだった。

現時点までのしばらくの間、幸いなことにトラブルは起きていない。そこで今回は、これまで読者の皆さんから頂いていて、ずっと気になっていたいくつかの質問にお答えしたいと思う。

ただし、息子と同じくASDを持っている僕が、皆さんの質問を的確に読み取って、答えられるかどうかについては、正直なところ自信がない。また、僕が語る発達障害に関する話は、息子と僕の経験、僕個人の感覚、それに診て頂いている医師の意見をもとにしたものなので、発達障害の人々すべてに当てはまる普遍性があるかどうかはわからない。そのことを踏まえて読んで頂ければと思う。

①【30代男性の公務員・Aさんからの質問(苦情?)】
私は奥村さんと同じように、事前に立てたスケジュールが急に変更になると、仕事でもプライベートでもいてもたってもいられなくなります。苛立ちが我慢できず、周囲に当たり散らすタイプの人間です。

奥村さんと息子さんの言動の描写を読むと、まさに自分自身のことを言われているような気がして、ドキリとしたことも一度や二度ではありません。おそらく私も発達障害を持っているのではないかと思うのですが、医師の診断を受けていないのではっきりとはわかりません。

そんな私から、たった一つのお願いです。突然の休載はしないでください。「土曜日に『現代ビジネス』の奥村さんの連載を読むこと」は、すでに私の中で「やるべきこと」に決まっているんです。それが突然できなくなるというのは、私にとって苦痛と怒りの種にしかなりません。

奥村さんは自分でよく「スケジュールを崩されるのが嫌だ」と書いているじゃないですか? それなのになぜ、私を含めた読者のスケジュールを急に変えるという、ひどい仕打ちができるのですか? 

こちらの気持ちも考えてください。土曜の朝、突然、想定外の事態になっても私のようなタイプはそれにスムーズに対応できず、せっかくの週末をずっとイライラしながら過ごすことになってしまうのです。