公然とは表明されないオバマ中東外交政策の本音
『現代ビジネスブレイブ グローバルマガジン』---「ニューヨークタイムズ・セレクション」より
〔PHOTO〕gettyimages

冷戦時代と何が変わったのか

中東に対する米国外交政策の批評をたどると、いくつかの主張がきわ立ってくる。中東の現地住民は「うまくいかないのは米国のせいだ」と言い、外交問題の専門家は「オバマがやったことは全部が失敗だ」、そして米国民は「あの地域にはもう、うんざりだ。今は、NFLシーズンが待ち遠しいよ。フォーティーナイナーズの調子はどうだい?」と主張している。

三者三様、いずれの立場も一理ある。

はじまりは、冷戦期と冷戦後の米国外交政策の大きな違いによる。ジョンズホプキンズ大学の外交専門家であるマイケル・マンデルバウム(※)によれば、冷戦期の米国外交政策とは、「諸外国の対外政策にどう影響力を及ぼすか、という問題だった」と語る。

当時米国は、それらの国々の内政問題を放置する傾向にあった。これには2つの理由があった。同盟国としての彼らが必要だった一方でいかなる介入も超大国同士の直接対決にエスカレートする可能性があったからだ。

しかし冷戦後のいまは、米国の外交政策の大部分が「他国の内政構造と統治力に影響を及ぼす」ことに移っている、とマンデルバウムは指摘する。中東諸国の多くは、国家権力の強さや能力によってではなく、制御できない地域へと崩壊することで衰弱し、いっそうの脅威となっているのだ。

(※)著書『かつての超大国アメリカ』はフリードマンとの共著

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