賢者の知恵
2013年09月03日(火) 週刊現代

100件覆面調査!恐怖の老人ホームに入ってみた パンフレットはウソばかり入居してからでは手遅れです

週刊現代
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公の特別養護老人ホームは42万人の入居待ち。私立の有料老人ホームは入居金が高すぎる。そんななか注目を集める新型老人ホーム。その内実は恐怖に満ちていた。調査結果を独占公開する。

死ぬかと思った

〈もしもし、どうしました?〉

「あ、あの……さっきから胸が苦しくて、こんなことは初めてなんですが、足腰も立たない状態で……」

〈わ、わかりました、提携医院の先生にも連絡してみますね。ちょっと待っててください!〉

 ああ、助かった。発作が起きて5分。必死にすがりついた電話は、1階にある管理人事務室にすぐつながった。夜間に何かあってもすぐに医者が来てくれるという安心感。妻を亡くして5年。78歳の今年になって、息子が探してくれたこの高齢者向け住宅に入ってよかった—。しかし……。

【5分経過】おかしい。3階のこの部屋までは走れば2~3分で着くはずだ。なぜ、まだ誰も来ないのか。

【15分経過】……まだ胸に重苦しさはあるが、痛みはだいぶおさまってきた。だが、まだ誰も来ない。

【30分経過】〈ピンポーン〉

「失礼しまーす」

 看護師ではなく、夜勤のヘルパーさんだった……。

「……ずいぶん時間、かかりましたね……」

「あらあら、まあ、大丈夫ですか。どうしましょう」

 大丈夫じゃないから呼んだんだろうが……!

「あの……提携の病院には行けるんでしょうか」

「それが、先生がつかまらなくって。夜は診療時間外ですしね。まだ苦しかったら、救急車呼びましょうか」

「はあ、お願いします……」

 とてもプロとは思えない狼狽ぶりの女性は、のろのろと119番に電話をする。

次ページ 「あー、○○ホームですが入居者…
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