「参院選で大敗したら、
解散総選挙を覚悟しないと」

民主党代議士 安住淳が勇気ある登場
 小沢幹事長の"独裁体制"には嫌気がさしているが、でも意見を言うのは怖い・・・そんな弱腰議員らを尻目に、政調復活を堂々と訴え立ち上がった安住議員。「ひとりでも闘う」と、その決意は堅い―。

聞き手:鈴木哲夫 (BS11キャスター・ジャーナリスト)

支持率低下は当然です

―安住さんを中心とした中堅・若手の民主党議員が「政策調査会」の復活を党執行部に訴えたことで、「議員政策研究会」の新設が決まりました。いままでならこうした小沢幹事長に異議を唱えるような動きは、幹事長に提出してそれで終わり。あとは恐くて何も言えないという状況でしたが今回は前に進んだ。どういう経緯があったのでしょうか。

衆院安全保障委員長を務める安住淳議員は、現在当選5期目

安住 民主党が政権の座に就いてから半年が経ちましたけど、ここまで民主党の議員は皆おとなしかったですよね。閣僚の面々はもとより、一人ひとりが目の前の仕事に忙殺されて、立ち止まって考える余裕がなかった。

 ところが半年が経ってようやく振り返ってみると、いまの民主党には、従来の民主党らしさが消えていたことに気づいたわけです。

 最も象徴的なのは、党内で自由闊達(かったつ)な意見を交わせるような雰囲気が薄れてしまったことです。野党時代、少々行き過ぎではないかと思われるぐらい侃侃諤諤(かんかんがくがく)の議論をやる中で、年金問題を追及し、自民党のスキャンダルを追及し、民主党は存在感を示してきた。

 ところが、いまの執行部体制になってからは、部会を開いてはダメと言われ、政策に関して政府に口を出すなと言われ、新人議員は「選挙のことだけ考えろ!」と命じられ、政策に関与する機会や、国会で活躍する場を与えられなかった。

 これは結成当時の民主党を知る私たちには、相容れないカルチャーなんです。結成当初の民主党では、当時代表だった鳩山さんや菅さんに1年生議員が口角泡を飛ばして議論するなんてことが珍しくなかった。そこで議員が鍛えられたわけです。いまの新人議員にも、相当優秀な人がいるんだろうけど、能力を発揮できる場がない。これはいままでの民主党では考えられないことですよ。

 報道などを通じて、民主党らしさがなくなったことを知った有権者が、どんどん党に失望している。支持率の低下は民主党自身に問題があると考えています。

―このままでは国民の失望がさらに広がる。そう考えて立ち上がった、ということですか。

安住 そのとおりです。では、どこから立て直せばいいかと考えると、結局民主党らしさを取り戻すということは、政策について党内で自由に議論できるようにすることなんです。政府内の人間だけでなく、普通の議員が活躍できるような場を作らないと、民主党はダメになる。

 そこで、政策の議論の場となっていた政調を復活させようと考え、要望書を提出したわけです。 小沢さんは政調が存在することで、政策決定の二元化が起こることを危惧し、廃止を決めたようですが、冷静に考えるとそのデメリットは大きかったのです。

 一例を挙げましょう。鳩山政権はよく発言や方向性が「ブレる」と言われますが、これは政調が廃止されたことが少なからず影響しています。最近のことで言えば、高校無償化法案の議論の中で、朝鮮学校の授業料まで無償化にするのかという意見が出ましたよね。

 これは大変繊細な問題なのですが、実は民主党は野党時代から文教政策の部門会議でこの問題について議論を重ねており、「たとえ拉致問題などで国同士の関係が悪化していたとしても、罪のない子どもたちが不利益を被るのはいけない」という考えを導き出しているんです。

 鳩山首相は当初「朝鮮学校は無償化の対象にすべきではない」と言って、その直後に軌道修正しましたが、政調の機能が生きていればブレることもなかったでしょう。そうした蓄積を生み出し、政府の政策を安定させるためにも、やはり政調のような議論の場が必要だと考えたわけです。

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