中国
習近平はいま、何を考えているのか?---北戴河会議で行われた演説・全訳
〔PHOTO〕gettyimages

8月22日から、薄煕来・元重慶市党委書記の公判が始まった。習近平政権は、済南市中級人民法院で始まった公判を、「微博」(中国版ミニブログ)で実況中継させるなど、異例の展開を見せている。薄元書記も、2600万元(約4億1000万円)を超す収賄・横領を全面否認し、習近平vs薄煕来の全面対決の様相を示してきた。

そんな中、8月前半の北戴河会議(河北省北戴河に現職・退職の最高幹部が勢揃いして開く秘密会議)で、習近平主席が行ったとされる演説文を入手した。かなり長いものだが、全訳したので、以下にお届けする。習近平という隣国の最高指導者が、いま何を考えているのかが、ビビッドに伝わってくる貴重な肉声である。

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ネットの全面禁止は中国の政治スタイルに合わない

われわれの過去の思想に関する任務は、順調だった。だが現在、一部の領域において、比較的動揺している。特に情報化時代の新たなメディア技術の出現により、われわれは、以前のように「耳を当てるが聞かない」わけにはいかない。なぜなら一般庶民の意見も、現代的な技術によってインターネット上にアップされてしまうからだ。

ミニブログの技術は、点対面として、自在に社会ニュースとなって伝播していく。この一点を見ても、もはや『人民日報』と『光明日報』が主導する時代は終わったことは明らかだ。われわれは、ネットを全面禁止するわけにはいかない。その点、我が国は北朝鮮やイランとは違うのだ。そういった全面禁止の態度は、我が国の改革開放や平和的台頭の政治スタイルに合わない。

もしも、われわれが旧態依然とした思想政治の手法によって仕事をすれば、このような新たなチャレンジを受け、われわれはどんどん後退を続け、より多くの人々の不満を買うだろう。

こうした目の前の圧力から抜け出すには、自分が信じる理論を続けて信じてゆけばよいという単純な問題ではない。この問題は党の理論部門が急いで解決せねばならないことだ。その際、最も重要なポイントは、「二つの30年」を統一することなのだ。この意味するところは、毛沢東思想と鄧小平理論の間の共通点を見いだし、党の建設と改革開放の道の接着点を見いだすことに他ならない。

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