ブラジルW杯BEST8への道 3
岡崎慎司 W杯レギュラー確保へ新天地で始めたこと

移籍後初の公式戦となったドイツ・カップ。左MFとワントップをこなしユーティリティの高さもアピール〔PHOTO〕千葉 格

「監督からの信頼をすごく感じるんです」

 岡崎慎司(27)は現在の状況を嬉しそうに語る。6月にシュツットガルトを離れ同じドイツ・ブンデスリーガのマインツへと移籍した岡崎は、8月のリーグ戦開幕へ向け、休養を与えられた1試合を除きすべての練習試合で左サイドの攻撃的MFやワントップとしてスターティングメンバーに名を連ねている。

 マインツの指揮をとるのは、弱冠39歳ながら、将来のドイツ代表監督候補とされる青年監督トゥヘル。岡崎の獲得を熱望した人物だ。監督は、ゴールへ向かう動きだけではなく、岡崎の献身的な守備や運動量も高く評価している。

 練習中には岡崎が見せる守備に対して、「ナイスプレーだ!」と声をかけるなど、他の選手たちの見本として岡崎のプレーを称賛することもある。岡崎は監督からの信頼を感じながら、迷いなくサッカーに取り組んでいる。

 ピッチの上だけではない。トゥヘルは、頭ごなしに叱りつけるばかりではなく選手との対話を重視し、ミーティングなどでは監督やスタッフへの要望を聞き入れる度量を持っている。

「だから、選手たちは監督の言うことを聞こうと思うんでしょうね」

 岡崎はこれまで指導を受けた指揮官たちとは異なる手法に感銘を受けている。

 マインツの攻撃的なポジションの選手たちは、開幕前の練習試合から競うようにゴールを決めるなど、激しい競争を繰り広げている。監督からの評価があるとはいえ、彼らとの競争に勝たなければいけないのだが、「すごくやりがいがあります」と岡崎は断言する。