[プロ野球]
DeNA・西森将司「3本の矢で1軍定着を射止める」

アイランドリーグ出身選手たちは今 2013年Vol.6

甲子園での初打席タイムリー

 今季2番目に多い46,865人もの大観衆をのみこんだ甲子園で、記念すべき一打は生まれた。

 7月27日、阪神-横浜DeNA。8回を終え、DeNAが3-1と2点リードしていた。
「次、ピッチャーの打順で代打行くぞ」

 最終回、DeNAの攻撃、背番号66の西森将司は、コーチからそう指示を受け、ベンチ裏でバットを握りしめた。

 育成選手から支配下登録されて10日、1軍に昇格して4日。デビューの舞台は完全アウェーのスタジアムだ。普通なら緊張でガチガチになりそうなシチュエーションである。

 しかし、25歳のスイッチヒッターは、2軍での教えを自分に言い聞かせて心を落ち着かせた。

「2軍にいる時から、“どんな場合でも常に心と頭の準備をしておけ”とコーチに言われてきました。“1軍だろうと2軍だろうと同じ1打席だ”って」

 打席に入る際のルーティンをいつも通りこなし、集中を高めた。場面は2死二塁。追加点のチャンスである。ピッチャーはベネズエラ人左腕のロバート・ザラテ。その特徴も頭に叩き込んだ。

「ストレートがシュートするし、前を打っていたツルさん(鶴岡一成)に対してはインコースが逆球になっていました。だから、外のストレート一本に絞って、シュートして中に入ってくるのを待ちました」

 カウント1-1からの3球目。狙い通り、外へのストレートがやや真ん中に入ってきた。バットを振りぬくと、打球はセカンドの頭上を越える。1軍初打席での初ヒットだ。しかも二塁走者が生還し、タイムリーとなるオマケつき。西森のダメ押し打により、チームは4-1で勝利を収めた。