中国のIT業界を代表する起業家、
ジャック・マーの次なる「挑戦」とは

タイム(USA)より

2013年09月03日(火)
マーは環境分野におけるビル・ゲイツになれるか〔PHOTO〕gettyimages

 中国最大のネット通販会社であるアリババの創業者、ジャック・マーは、貧しい英語教師から起業家に転身し成功した、まさに立志伝中の人だ。

 そんな彼が今年5月、突然アリババのCEOを辞任することを発表し、世間を驚かせた。彼は今後、環境保護活動に身を投じることを宣言しており、米ワシントンに本部を置くNPO、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)の中国理事会の理事長に就任することが決まっている。

 彼が環境保護活動に目覚めるきっかけとなった出来事は、07年にアリババの株式を公開した際に起きた。香港で開いた記者会見の席上で、ある環境活動家がアリババのサイトでふかひれスープが販売されていることを非難したのだ。

 当時、マーはサメの乱獲や、ふかひれ採取の残酷さについて知らなかった。しかし、彼にとって環境問題は身近なものでもあった。義父が肝臓がんを患ったのは水質汚染が原因だったのではないかとされ、故郷の農家の人々は土壌汚染を恐れ、自ら生産した農作物さえ口にできないでいたのだ。

 そのことが思い浮かんだ彼は、その場で「今後は一切ふかひれを食べない」と宣言。そして、すぐに実態調査に乗り出し、アリババでのふかひれ製品の販売をすべて中止させた。

タイム(USA)より

 現在48歳のマーは、「IT業界に残るには年をとりすぎたが、新しいことに挑戦するにはまだ若い」と意欲を語る。彼はすでに中国の資産家からTNCの活動資金として、150億ドル(約1兆5000億円)もの寄付を集めている。

 アジアの大国・中国の環境破壊は世界へ与える影響も大きいだけに、彼がどんな取り組みをするのか注目されている。

 

 

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