経済の死角
2013年08月16日(金) 

シェールガスと同様に"大化け"したシェールオイル

ロシアでも生産・開発テストが進むシェールオイル 〔PHOTO〕gettyimages

文/ 野神隆之(JOGMEC 石油調査部上席エコノミスト)

「シェールオイル」とはシェールガスの石油版であるが、実は日本では少し意味合いが変化して伝わっている。

シェールオイルは文字通りシェール(頁岩)層に存在する原油成分であり、地層内での流動性が低いが故に、従来型の垂直に掘削する坑井では、坑井の近傍の資源が生産されるのみで、その周辺の資源は地層内にとどまってしまうことから、産出効率が悪い。したがって、つい最近まで生産が本格化することはなかったのだが、この部分はシェールガスと全く同じである。

では、意味合いの何が変化しているのか。日本でいうところの「シェールオイル」には、実はシェール層ではない層に存在する原油成分も含まれるのだ。例えば、砂岩の中にも原油の流動性が低い層が存在する。これは「タイトサンドオイル」(つまり、砂岩の中の隙間が狭く流動性の悪い原油成分)というべきものなのだが、日本ではこれも含めて「シェールオイル」と一括りにされてしまっている。

他方、日本以外では、頁岩であれ砂岩であれ、このような流動性の悪い地層に存在する原油成分を「タイトオイル」と呼んでおり、その中でも頁岩層に存在する原油成分のみを指して「シェールオイル」と呼んでいる。

ただ、「シェールオイル」が脚光を浴びる中で、シェールオイルがタイトオイルの大半を占めるということもあり、日本では当初、「シェールオイル」≒「タイトオイル」という認識が浸透してしまったのだ。ということで、ここでは本来「タイトオイル」と言わなければならないのだが、日本の慣習に倣って「シェールオイル」を使用することとする。

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