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最近の人気車の魅力検証 売れているクルマのバイヤーズガイド【軽自動車・SUV・ミニバン・ワゴン】
ヒット車には"買いたい"と思わせる魅力がある 全39台登場! 売れている理由

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軽自動車
根強い人気のワゴンRに、ホンダのNシリーズも好調!
TEXT/渡辺陽一郎

 '90年代の終盤から、軽自動車の売れ筋は全高が1600mmを超える背の高い車種。4名乗車時の居住性が優れ、荷室も広くて実用的。背の低い車種は一部の低価格車を除き販売が低迷。

 人気が根強いのはワゴンR。'93年の初代以来販売は好調。現行は昨年登場で燃費性能を大幅向上させた。シートアレンジが多彩で後席も快適な仕上げ。ライバルはムーヴ。昨年末に改良を受け、低速域の衝突回避支援機能を設けた。

 新参N-ONEは個性的な外観で内装は上質。乗り心地も優れ、クルマ好きにも人気。

 以上の3車は全高が1600~1700mmの間に収まるが、1700mmを超える背の高いスライドドア付きの軽自動車も充実。'11年末に登場したN BOXは、軽乗用車では最大級の室内空間が特徴。後席を畳めば大容量の荷室になる。ライバル車のスペーシアは今年登場で、後席にスライド機能を設けてた。ボックスティッシュの収納場所など、子育て世代向けの機能が充実。各車とも驚くような新機能があり、これが売れる秘訣。

〈バンディット 2WD〉●全長3710×全幅1620×全高1765(mm)●エンジン:1.2ℓ直(91ps/12.0kgm)●JC08モード燃費:20.6km/ℓ

■SUZUKI ソリオ
 138万2850~174万7200円 TEXT/片岡英明

 最大の魅力はパッケージングのすばらしさだ。軽自動車よりちょっと大きいだけのサイズだが、トールデザインの利点を活かし、前席も後席も広く居心地がいい。後席をダイブダウンしてフラットな荷室を生み出すことができる。スライドドアの採用とともに使い勝手のいい荷室は魅力のひとつといえるだろう。

 背が高く、不安定に見えるが、走りの実力もクラス平均を超えている。エンジンは街中の走行シーンで扱いやすく、実用燃費も悪くない。フットワークも思いのほか軽快でコントローラブルだ。追加されたバンディットも販売力アップに貢献している。

〈G Lパッケージ〉●全長3395×全幅1475×全高1610(mm)●エンジン:0.66ℓ直3(58ps/6.6kgm)●JC08モード燃費:27.0km/ℓ

■HONDA N-ONE
 115万~165万円 TEXT/竹平素信

 日本の国民車となる軽自動車は低燃費+広くて使い勝手がいい室内、というのがユーザーが第一に求める要素だと思う。よってハイトワゴンがバカ売れ状態。しかし、そのなかにあって、N BOXよりグンと背の低いN-ONEが大健闘している。

 なぜか。とにかくデザインがしゃれている。インテリアもしかりだ。軽が氾濫する街中でも、こいつだけはパッと目がいく。見ただけで購入したくなるぞ。しかも、乗ってみれば広くて快適な室内に大満足。燃費に不満もないし、走りもスムーズだ。最安価のターボが設定されているのも魅力だな。

〈G Lパッケージ 2WD〉●全長3395×全幅1475×全高1780(mm)●エンジン:0.66ℓ直3(58ps/6.6kgm)●JC08モード燃費:24.2km/ℓ

■HONDA N BOX
 126万~180万円 TEXT/国沢光宏

 タントやスペーシアと比べたとしよう。まず「これだ!」とココロに響くのは、安全性向上に絶大なる効果を持つ横滑り防止装置VSAを標準装備していること。ファミリー層にとって「安全」は素敵な武器になる。さらにセールス担当から「普通車に乗っている人も軽自動車に乗っている人も命の大切さは同じです」などと背中を押されれば、ひとたまりもない。それでいて価格を見るとライバルより割安だったりするのだから驚く。

 もちろん広い室内スペースや、質感の高いインテリアも決め手の一つ。意外にも燃費や車重はその次の選択基準らしい。

〈FX 2WD/CVT〉●全長3395×全幅1475×全高1640(mm)●エンジン:0.66ℓ直3(52ps/6.4kgm)●JC08モード燃費:28.8km/ℓ

■SUZUKI ワゴンR
 110万9850~161万3850円 TEXT/鈴木直也

 ワゴンRの場合、軽の販売ランキングでトップか最低でも2位にいないと「売れてる」という評価はもらえない。

 そういう意味じゃ、ムーヴとN BOXの後塵を拝している現状は非常事態。しかも、4月のデータではトップから5000台近くも離されている。

 業界人の多くが「今度のワゴンRは力作」と認めるとおり、燃費効率を高めた新型のハードウェアはきわめて評価が高い。

 してみると、この不振(といっていいよね?)の原因、ぼくはあまりにもキープコンセプトすぎたスタイリングに理由があるんじゃないかと思うなぁ?

〈X 2WD〉●全長3395×全幅1475×全高1735(mm)●エンジン:0.66ℓ直3(52ps/6.4kgm)●JC08モード燃費:29.0km/ℓ

■SUZUKI スペーシア
 122万8500~160万8600円 TEXT/片岡英明

 最大の魅力は群を抜いて広いキャビンスペース。前席はもちろん、後席も広々とした足元空間と頭上空間を実現している。大人4人が気持ちよくドライブを楽しめ、チャイルドシートも装着しやすい。多彩なシートアレンジもセールスポイント。後席は左右独立でスライドでき、畳むと広大な荷室が生まれる。

 また、収納が豊富に用意され、小物を整理しやすい。ロールサンシェードなど、快適装備も充実している。軽量ボディのため走りは軽快。アイドリングストップなどのグリーンテクノロジーを積極的に採用し、燃費がいいのも売れる理由となっている。

〈カスタムX“SA"〉●全長3395×全幅1475×全高1620(mm)●エンジン:0.66ℓ直3(52ps/6.1kgm)●JC08モード燃費:29.0km/ℓ

■DAIHATSU ムーヴ
 107万~137万1000円 TEXT/鈴木直也

 現実のユーザーがどこまで評価しているかはわからないが、ぼくにとっては現行ムーヴの評価ポイントは先進安全装備の充実ぶりだ。

 ムーヴのマイチェンで、軽初の衝突回避自動ブレーキが5万円で提供されるというニュースを聞いた時、正直「エッ、マジですか?」と驚きの声を上げた。激しい燃費競争を繰り広げている軽自動車業界だけど、ダウンサイザーを取り込むには経済性だけじゃダメということ。そういう意味で、燃費の次のターゲットとしていち早く安全デバイスを積極投入したダイハツの見識を大いに評価したい。

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